我孫子市で小型デザインアンテナを屋根裏に設置しました。
お引越し後NETFLIXなどを観ることが多く、テレビアンテナの必要性をあまり感じていらっしゃなかったようですが、お子さんが大きくなってきてアンテナ設置に踏み切ったようです。
一応室内アンテナでテレビを視聴していたようですが、いくつかのチャンネルが安定せず、風が吹くと全て映りが悪くなってしまっていたとのことです。
今回は外観に影響のない屋根裏設置をご希望されていましたが、無事余裕をもって電波を受信することができました。
アンテナ工事概要
ポラスの住宅で屋根裏へのテレビアンテナ設置事例となります。
小型のデザインアンテナを設置しています。
目の前に大きな木々が立ち並んでおり、風が吹いたときのノイズが心配だったため、十分に強めの電波が受信できるところを探しました。
屋根裏の中を端まで電波測定を行ったところ、場所によって大きく電波状況が異なりその中でバランスよくすべてのチャンネルが強く受信できるところを探さなくてはいけません。
こういった場合は屋根裏内の隅でも設置できる小型アンテナが一番いい電波を受信できることが多いように感じます。
アンテナの色はお客様のリクエストにより黒色を使用しています。
万が一将来屋外に移設した場合、使いたい色を選んでおくといいと思います。
アンテナ工事の手順
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屋根裏内で電波確認
点検口付近(屋根裏の入り口)では十分な電波が受信できなかったので奥まで入っていき電波が受信できるポイントを探します。
問題ないポイントがあるか確認します。
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お客様への説明と確認
工事の内容、電波状況、金額、保証内容、おおよその工事時間を説明します。
今回は目の前に大きな木々が立っていることに対するリスクも説明しておりますが、今までご自身が室内アンテナで風が吹いている時の画像の乱れを体感していらっしゃいましたのでご理解していただきやすかったと思います。ですが風が吹いたら容易にノイズが入ってしまうのでは困りますので、電波にある程度余裕のある環境かどうかを入念に調べています。 -
アンテナとブースターの取り付け
電波調査の時に問題ない電波受信場所を確認してありましたが、実際の取り付け時には更にいいポイントがないか屋根裏の隅々で再測定を行います。
今回は最終的に調査時のポイントよりもさらに奥に入った場所に設置することになりました。
ブースターはポラスの場合マルチメディアボックスに設置します。築年数によってはマルチメディアボックスが設置されていない場合もあります。
クラウンクラウンで使用しているブースターは標準で高性能型となり、いくつか設定スイッチやボリュームつまみが備わっています。アンテナで受信した電波の状況、各チャンネルのバランス、分配数やその他様々な要因を考慮して調整を行います。 -
屋根裏からマルチメディアボックスへの通線
通常屋根裏からの通線は有料作業となりますが、今回のように点検口すぐそばにボックスがあり、屋根裏から容易に通線できる場合などは無料で行っています。
通線を行わない場合は、既存の屋根裏配線とつなぎ合わせるなどの作業になりますが、今回のポラスのように屋根裏に引込線が通っている場合はつなぎ合わせの作業は無料となります。
ピンクでなぞった線が今回設置したアンテナにつながるアンテナケーブルです。マルチメディアボックスには各部屋へつながるアンテナ線やLANケーブル、光ケーブルなどを通せる配管などたくさんのものが引き込まれているのがわかります。 -
テレビ端子で電波確認
各部屋のテレビ端子で電波が問題なく受信できていることを確認します。
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片付け・ご精算
施工場所の後片付けとご精算を行い終了です。
※工事の手順、内容は現場ごとに異なります。
電波測定結果
スカイツリーから受信 | アンテナ直下 | |||
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物理チャンネル | 放送局 | LEVEL | MER | BER |
16 | MX | 33.0 | 25.9 | 4E-6 |
21 | フジ | 50.7 | 32 | 0 |
22 | TBS | 53.7 | 32 | 0 |
23 | テレ東 | 56.5 | 31.8 | 0 |
24 | 朝日 | 57.6 | 32 | 0 |
25 | 日テレ | 56.8 | 32 | 0 |
26 | ETV | 54.3 | 32 | 0 |
27 | NHK | 53.2 | 32 | 0 |
30 | チバテレ | 28.7 | 23.7 | 6E-4 |
所見
チバテレはギリギリMERが測定できるレベルの電波を受信していますが、非常に微弱であるため受信できていません。
チバテレを優先すると他のチャンネルが悪くなってしまうので、今回はこのような調整となっています。
アンテナ本体からブースター本体までは途中で継ぎ足し(ジョイント部)無しで約10mのアンテナ配線ですので、ブースターの位置を近づけてもそれほど効果が出るとは考えにくいです。
その場合無理に屋根裏の奥にブースターを設置するよりも、マルチメディアボックス内にブースターを設置した方がメンテナンス性などを考慮してもバランスがいいと思います。
今回の工事料金
合計料金
今回の合計料金は 45000円となりました。
内訳
- 地デジアンテナ設置工事
- 22000円
- 地デジブースター設置工事
- 15000円
- 屋根裏内作業料金
- 8000円
税別価格となります。
その他調整費用や決済手数料などはかかっておりません。
今回利用した部材
- アンテナ本体
- SDA-5-1(サン電子)
- ブースター
- BU433D1(DXアンテナ)
- サイドベース
- MW20Z(DXアンテナ)
弊社で取り付けた機器の説明書は工事明細、保証書、保証規定とともにお渡ししております。
施工時間
現地調査・カウンセリング:60分
工事:30分
後片付け・精算:30分
今回の工事のポイント
何度も書きますが目の前に大きな木々がそびえたっていたのが懸念材料となっています。
アンテナの受信レベルは40(dBμV)程度でも安定していれば問題ないのですが、今回は全チャンネル50以上、電波の品質を表すMERが30(dB)以上、BERが0.000001以下を目指しました。
結果的に十分な電波が受信できていると思いますが、工事着手前にお客様にはリスクを説明してご納得いただいたうえで工事を行っています。
高さが低いと電波が弱くなったのは事実ですが、今回は屋根よりも高い位置にアンテナを設置すればいいというわけでもありません。
設置場所や工事料金、将来のメンテナンスなど様々な要因をバランスよく選択することが大切です。
TOKYO MXはギリギリ受信できていますが、チバテレ(三山送信所)の電波は受信できませんでした。
チバテレを受信するにはもう一つのアンテナを設置するか、屋外に高くアンテナを立ち上げる必要がありそうです。