豊島区でアンテナ線引き込み改修と4K8KBSフルセット工事

アンテナ工事完成画像

今回は豊島区のオープンハウス・アーキテクトの新築物件で地デジ+4K8K対応BSのフルセット工事でお伺いしました。
建物の形状と電波受信方向、アンテナ引き込み線位置のバランスが難しく、きれいな施工が難しかったのですが、3階のアンテナ端子を利用してうまく解決することができました。
施工事例としては特殊ですが、施工方法としてはさまざまな状況で参考になるものだと思います。
既存のアンテナ配線も、私共が行うアンテナ配線もタイミングが異なるだけで同様のものです。
既存配線の条件が悪かった場合でも、私共がうまく訂正できる場合があります。
日々お客様満足度の高い工事を提供できるように、頭も体もフル回転でスタッフ一同頑張っています。

ハウスメーカー様等の敬称は記事中では省略させていただいております。

アンテナ工事概要

引き込み線を引き回すことよりも、新たに引き込み線を出し直すことで綺麗に配線できるように工夫しました。
3階バルコニーから配線を新たに引き出しましたが、3階のテレビ端子がバルコニー側にあったため比較的簡単な工事で済ませることができました。

アンテナ工事の手順

  1. 状況確認

  2. まずは電波受信方向とアンテナ引き込み線(アンテナ本体を接続するあらかじめ屋外まで配線されているアンテナ線)の位置を確認します。
    引き込み線の位置と地デジ電波受信方向
    写真を見てもらうとわかると思いますが、引き込み線が受信方向と逆に出ていました。
    このぐらいのことはよくあることなのですが、建物の形状との組み合わせで特殊工事案件になってしまいました。

    まず、引き込み線の位置は一般的な2階天井付近です。

    1. 通常の3階建ての場合は2階ベランダと3階バルコニーから配線を上に引き上げ、3階バルコニー(写真正面右)あたりに設置できそうです。
    2. ベランダやバルコニーがない場合は、正面から梯子(はしご)を立てかけて梯子の上から建物の右上にまとめてアンテナを設置してもいいでしょう。
    3. 右側に建物がなければ雨どいの上を奥方向に配線して、建物の背面にアンテナを設置してもいいと思います。

    今回特殊工事になった理由は、正面3階がバルコニーではなく吹き抜けのようになっていることです。
    この形状のため、梯子を正面から立てかけてもアンテナ配線場所まで手が届かず、配線を写真左方面にもっていくにも2階バルコニーから脚立を伸ばして手の届く範囲の作業で考えると、あまり見た目のいいものとはいえなそうでした。
    3階部分にある手すり壁の上で作業すれば上記2のような取り付け方もできたでしょうが、作業が危険すぎるため行いませんでした。

    なおお隣の家は配線が逆側に出ているので、今回よりは標準に近い作業ができるかもしれませんが、それでも3階部分に足場がないのがつらそうですね。
    隣同士の引き込み線の関係

  3. 電波の確認

  4. 正面左側には3階バルコニーがありました。
    そのため、3階バルコニーか屋根裏への設置を考えましたが、BSアンテナの取付は屋外ではないとダメなので検討場所としては3階バルコニーとなりました。
    3階バルコニーでは無事電波が問題ないことを確認できました。

  5. 配線ルートの検討

  6. アンテナは将来的にも長く使う設備ですし、アンテナの配線も将来ずっと付き合っていくものです。
    外壁のメンテナンスなどの時にも影響しますし、それ以前に汚れたりたるんでくることがあることを前提に考えます。
    3階の手すり壁内側の配線も検討しましたが、3階バルコニーに面した外壁にアンテナ端子がありました。
    工事金額は上がってしまいますが、配線のきれいさなども考えるとお勧めでしたので、お客様と相談の上このアンテナ端子を利用することにしました。

    コンセントカバーを外したところ

    3階バルコニー穴あけ前の状況確認
    実際に穴あけができるかどうかの確認をしておきます。

  7. お客様に提案し、工事料金や保証内容などを説明し工事に着手

  8. ここまできてようやく正式な見積もりがでます。
    新築の場合はこれで済みますが、リフォームをしていたり建物が古いせいで配線がどうなっているのかわからない場合などは、工事をしながら内容を決めなくてはいけない場合もあります。
    それでもどうなった場合はこういう工事が必要で、その場合はどのくらいの金額になる、などの説明は事前に行います。
    工事中に読んでいただけるよう、工事の保証規定や保険の資料をこのタイミングでお渡ししています。
    ※これらはウェブ上で公開しているものと同じです。

  9. コンセントボックスからアンテナ線の取り出し

  10. 壁の中の端子ボックス
    コンセントボックスは柱に固定されていることが多い
    このボックスは穴あけの際に一度柱から外します。
    今回は左に柱(間柱)があり、そこに固定されていました。
    同様に多くの場合、コンセントプレートの隣には柱がありますので、テレビの壁掛けや棚の設置などの時に覚えておくといいでしょう。ただし実際の工事の際にはセンサーや針で事前に確かめる必要があります。

    固定ビスを外しボックスをおろし断熱材をよけたところ
    断熱材はできるだけ傷つけないようにしなくてはいけません。
    エアコンの工事の際などは配管用の穴あけで中の断熱材をどれだけケアできるかに施工担当者の技術や経験、会社の方針が見えるところです。

    高さを測り穴あけ位置を確認
    今回は既にエアコンが設置されていましたが、お客様に許可をいただき少し動かして作業をさせていただきました。
    エアコンは取付工事がしっかりしていれば多少動かしても大丈夫なのですが、万が一のガス漏れのことも気にしながら配管に負担をかけないように気を付けて動かしました。

    ドリルが貫通したところ
    ドリルの貫通部分がFRPの防水部分を傷つけないようにしました。
    結果的には貫通穴の内外部分に防水用のコーキングを打ちましたので、貫通穴は外に向かってもっと高く上げても良かったと思います。
    エアコン配管用の貫通穴は、室内機からでる排水が流れるように屋外に向かって斜め下向きにあけるのが良しとされています。
    また多くの場合屋外の防水はパテをくっつけるだけなので、数年たつと落ちてしまう場合もあります。その際に雨水が入りづらいとも言えますが、パテがはがれたら速やかにパテを張り直しましょう。できれば配管カバーを付けた方が見た目も良く、断熱性のも上がり、防水の観点からも有効です。
    今回はアンテナ線を通すだけだったので12.5mm径のドリルで穴をあけ、少し空いた隙間はコーキングで埋めました。

    配線用貫通穴を室内から見たところ
    断熱材には傷をつけずに穴をあけることができました。

    アンテナ線を穴に通す
    アンテナ線は黒と薄灰(白)を用意しています。
    弊社では独自に屋外に放置し、紫外線暴露試験を行っていますが、現在使っている配線は非常に試験性能がいいものです。
    安いケーブルの場合、白いものは特に1年程度でひびが入ったり固くなってしまうものがあります。
    安いと言っても1mあたり20円程度の差ですが。
    今回の工事で使ったケーブルの長さは全部で10mもありません。

    貫通穴に内側から防水防虫用シーリング処理
    この穴のコーキング処理は防水というよりも防虫といった観点で行っています。

    屋外は防雨プレートを取り付け隙間にコーキング処理をする
    屋外の線の取り出し部分は防雨カバーを設置する必要はありませんが、設置した方が見た目も良く防水性能も上がることは間違いありません。
    オプションですがお勧めしています。
    この防雨カバーのふたを閉めたところは写真を撮り忘れてしまいました。。。

    分岐器を設置(この写真は接続が逆)
    この写真では1分岐器を使用しています。
    1分岐器は電波を幹線と枝線に分けます。形は2分配器を同様ですが、2分配器は電波を均等に2つにわけるのに対し、分岐器はメインの線と枝分かれした線と分けるものです。
    今回は大元の線をまずこの部屋の端子につながる線(枝線)と、各部屋にさらに分かれる線(幹線)に分け、幹線は浴室の天井点検口の中で更に各部屋に分かれて電波が弱くなります。
    ちなみにこの写真ではつなぎ方が間違っており、上のつなぎ口は左右反対になります。
    ※最後の電波チェックの際に気づきつなぎ直しました。

    断熱材を戻し分岐器を壁の中に入れ込む
    分岐器はコンセントボックスの中には入り切らないので、ボックスの外側(壁の中)に押し込みます。
    このあとボックスを戻して、ふたをすれば室内側は見た目には元通りです。

    3階のアンテナ端子

  11. アンテナとブースターの設置

  12. 今回は弊社の人気セット、小型デザインアンテナと4K8K対応BSアンテナのセット工事です・
    一つの固定金具で二つのアンテナを支えることができます。
    地デジアンテナが小型なので金具への負担も小さく、コンパクトに設置できますね。

    屋外のステンレズビスの防水方法
    今やどの会社でもビス打ちをした後の防水はやっていると思いますが、本来ビス穴の防水は後からではなく、ビス打ちを行う際に行います。
    弊社ではこの写真のように、ドリルで下穴をあけたのちに、変成シリコーンコーキングをビスに塗り付けてビス打ちを行っています。
    あとからまとめてビスの頭にコーキングを塗るよりも手間はかかりますが、しっかりとした防水が期待できます。

    立ち上がり配線を壁のコーキングに合わせると目立たずに配線できます
    サイディングの壁の場合、配線の通り道をコーキングと重なるようにすると目立ちにくく配線できます。
    サイディングの端をビス打ちするため、ドリルによる下穴処理が欠かせません。
    コーススレッドなどの下穴不要のビスでもサイディングが割れやすいの注意が必要です。

    電波を確認しブースターを調整する
    地デジアンテナを設置した後に電波の強さと分配数などを考え、最適な電波のレベルになるようブースターのボリュームやアッテネーターを調整します。

    ブースターのモニター出力で一度確認します
    モニター端子でも確認するといいでしょう。
    メーカーは公式に認めていないのですが、マスプロ電工のブースターのモニター出力では、一部BSの電波がうまく測れない症状がありました。
    ですがあくまでモニター出力のみの話で、実際のブースターの性能などは現在最高品質だと思いますので弊社では使い続けています。
    なおこのブースターのふたはねじ止め式です。
    格好悪くないかと話したことがあるのですが、メーカーとしては古くなったブースターのふたが強風などで開いてしまう事例があり、そこに雨が吹き込んで故障してしまうことの無いようにこの形は変えないそうです。そういわれるとなるほどと思いますね。

    BSアンテナの調整
    続いてBSアンテナを金具に設置します。
    このようにBSアンテナをサイドベース、地デジアンテナをマストに設置することで、別々に方向調整を行うこともできます。
    またコンパクトに設置が可能です。

    設置が完了し配線をまとめる
    最後に配線がバタついたりみっともなくないようにまとめます。
    以上で設置工事は終了となるはずですが、今回は先に書いたように分岐器の接続ミスがあったため、そこだけ後程やり直しています。

  13. 屋内で電波確認

    屋内で電波が問題ないことを確認します。

  14. ここで想定と全く違う電波だったため少し悩みましたが、3階の部屋とそのほかの部屋の電波を比較してすぐに原因がわかりました。
    あらためて分岐器を取り出し、分岐器で電波測定を行い、つなぎ方を訂正しました。
    分岐器で電波測定(幹線側)
    今まで使っていた分岐器が、分岐側(枝線)にBR(枝を意味するBranchの略)と書かれていたためわかりやすかったのですが、新しく使い始めた者の表記が異なっていて間違ってしまいました。

  15. 片付け・ご精算

    施工場所の後片付けとご精算を行い終了です。

  16. ※工事の手順、内容は現場ごとに異なります。

電波測定結果

測定場所 アンテナ直下 3階TV端子 1階TV端子
スカイツリー LV MER BER LV MER BER LV MER BER
16 MX 49.3 29.6 0 59.2 27.7 0 58.3 30.0 0
18 TVK
21 フジ 67.7 32 0 79.3 32 0 78.8 32 0
22 TBS 67.8 32 0 77.8 32 0 77.6 32 0
23 テレ東 68.7 32 0 77.8 32 0 77.5 32 0
24 朝日 67.9 31.4 0 77.5 32 0 77.1 32 0
25 日テレ 65.5 32 0 75.8 32 0 74.8 32 0
26 ETV 66.3 32 0 76.7 32 0 76.6 32 0
27 NHK 69.1 32 0 79.3 32 0 78.8 32 0
30 チバテレ 21.8 7.6
32 テレ玉 22.0 8.7
BS-7 BS4K右旋 74.6 23.1 70.0 22.7
CS-1 CS 74.3 22.5 0 68.2 22.3 0
BSL-8 BS4K 78.6 23.7 69.6 23.5
CSL-23 CS4K 72.1 19.7 60.3 21.4

今回の工事料金

合計料金

今回の合計料金は 84000円となりました。

内訳

地デジアンテナ工事
22000円
4K8KBSアンテナ工事
22000円
地デジ・4K8Kブースター
23000円
浴室点検口内作業(ブースター電源取付時)
3000円
穴あけ+通線工事
6000円
分岐器設置・既存分配器組み換え
6000円
防雨カバー
2000円

税別価格です。
その他調整費用や決済手数料などはかかっておりません。

今回利用した部材

小型地デジデザインアンテナ
SDA-5-1(サン電子)
4K8K対応BSアンテナ
BC453S(DXアンテナ)
地デジ/4K8Kブースター
UBCBW45SS(マスプロ電工)
サイドベース
MW20Z(DXアンテナ)
マスト
E31(丸一鋼管)
アンテナケーブル
S-5CFBT(三重シールド同軸ケーブル)
ビス
ステンレスビス(若井産業)
防雨カバー
WP91319(パナソニック電工)
防水材
変成シリコーンコーキング(ライトグレー)※金具に合わせて目立ちにくい色

弊社で取り付けた機器の説明書は工事明細、保証書、保証規定とともにお渡ししております。

施工時間

現地調査・カウンセリング:30分
工事:2時間
後片付け・精算:30分

今回の工事のポイント

今回は配線の取り回しがポイントです。
実はこの工事のすぐ後に同様の工事が他にもあったのですが、全体的にはあまり多い工事方法ではありません。
それでもアンテナの配線は後からでもいろいろ取り出し方があるということを知って頂けるといいなと思います。
もちろんこう言ったことはプロである我々が判断し、お客様にご提案させていただくことです。
きちんと工事を行えば、それが物件の引渡し前、引き渡し後に関係ありません。
逆に言うと引渡し前の段階でも手抜きや不適切な工事はNGです。
他社様に断れたり、きれいに設置してもらえなおう、またはきれいに設置してもらえなかったなどのご相談もお気軽にどうぞ。

なお、今回がもし地デジだけの工事だったら、屋根裏に設置しちゃえばいいとなるのですが、今回は天井点検口(屋根裏点検口)が設置されておらず、屋根裏での作業ができませんでした。
以前はオープンハウス・アーキテクトの場合も屋根裏点検口が設置されていたのですが、最近は省略されてしまっているのでしょうか。
めったに開ける必要性はないでしょうが、最初から作っていてもいいような気がします。
※ほとんどの場合後からでも設置可能です。

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