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川口市にてアンテナ手直し工事

CASE
他社アンテナ工事手直しビフォーアフター

目次(矢印で開閉)

埼玉県川口市の事例です。
お客様が2年半前のご新築時に他社様(以下A社)でお願いしたアンテナ工事です。
工事の結果、ご要望と大きく異なり見栄えも悪かったということで、今回弊社にやり直しのご依頼をいただきました。
「工事はこうなりました」と事後報告だったようですが、一般チャンネルは問題ないものの地デジの方向は本来と90度ずれ、取付も曲がっています。
使用している材料や工事の実力、お客様との向き合い方などで弊社との違いが多く見受けられました。

アンテナ工事概要

当初はTOKYO MXを見れるようにできないか、というお問い合わせであったため、他社様で無理だといわれたのなら難しいのではないかと考えていました。しかし、アンテナの向いている方向も違うというお話もあったため、まず現地を確認に行きました。すると思っていた以上に改善できる箇所があり、最終的に今まで視聴できていなかったTOKYO MXとテレ玉も受信できるようになりました。
これを機に、他社様で工事を行い困っている方に救済キャンペーンを行うことになった事例です。
※過去の記事の転載となっております。

アンテナ工事の手順

現地調査

まずは現地調査のみでお伺いしました。
電話ではBSアンテナのことは特に聞いておらず、電話の案内はあくまで地デジのみの移設の話で進んでいましたが、最終的にはBSも目立たないところに移設したいというご要望があり、工事費が大きく変更になったことから一度検討されることになりました。
今回は救済措置ということで、現地調査料金はいただいておりません。

既存の受信状況・アンテナチェック

後日正式にご依頼をいただき、再度訪問しました。

玄関正面にアンテナを取り付けて、高さも中途半端、地デジの向きはなぜかBSと一緒、工事が終わった後に「梯子が届かないのでここまでしかできません」と言われてしまったようです。
作業には限界がありますので、必ずしもお客様のご希望に100%応えることができない場合もありますが、この工事に関しては、まず工事前のカウンセリングがほとんど行われていなかったようです。
作業の難易度は上がりますが、配線の仕方ももう少し目立ちにくくするやり方はいくらでもあったと思います。
BSアンテナ取付金具にかろうじてぶら下がっていたブースターまでは、黒い引き込み線をそのまま使用し、それ以外の配線は白い配線、屋内のブースター配線は黒い配線(おそらく引き込み線のあまりの再利用)とバラバラでした。
写真でもすぐわかると思いますが、地デジアンテナは傾いています。これはよく見かけるのですが、金具を取り付けるときだけ水平器を使っても、アンテナ本体を設置するときにいくらでもずれてしまいます。ですから、アンテナを設置した後に水平器を当てたり、離れたところから目視で確認してみることが大切です。

最適な受信ポイントのチェック

屋根の上でくまなくSDA-5-1とUAH201で電波調査を行った結果、今回の位置にUAH201を設置するのが一番安定するという結果となりました。
経験上UAH201よりもSDA-5-1を1m程度高く上げた方が良好に受信できる場合が多いのですが、今回はこれ以上の高さはそれほど大きな要因とはならなかったようです。
そもそも地デジアンテナがなぜかBSと同じような方向に向けて取り付けてあったところが問題です。
川口駅から見た場合のテレ玉、スカイツリー(NHK、民放、MX)、BSの方向は以下のようになっています。

川口駅からみた受信方向
参考として同じ川口市内にあるJR川口駅から見た各電波方向

手直し

まずは壁面に取り付けられたアンテナを撤去しました。
撤去後の穴は防水処理をしましたが、きれいに直すには外壁工事などが必要になってしまいます。

既存金具取り外し後の防水処理
左は安価なシリコーンコーキング剤で、右は変性シリコーンコーキングです。

防水で使用するシリコーンコーキングですが、安価なものを使うとそのままでは塗装ができません。
将来の外壁再塗装の際に邪魔になってしまいます。
現在弊社では屋根の補修などにも使われる変性シリコーンコーキングを使用しています。
綺麗に仕上げるためにも、手直し工事をしなくても済むようじっくりと工事担当者と打ち合わせをされた方がいいでしょう。

写真を見ると地デジアンテナは傾き、方向もBSと同じ南西方向を向いていました。
写真にはありませんが建物の右端にベランダがあり、3階ベランダから脚立を伸ばした梯子で屋上に上ることができました。
この屋上にアンテナを設置し直す工事となりました。

屋上の奥から建物正面方向を見た画像
写真手前に写っている地デジアンテナは、道路から見た時に一番奥にあたります。手すり壁から少しはみ出ていますが、正面からは全く見えない取り付け方となっています。

BSアンテナと地デジアンテナの設置位置はそれぞれ考えます
BSアンテナと地デジアンテナは特に近くに取り付ける必要はありません。

BSアンテナは配線を短くする関係で手前方面に設置し、地デジアンテナは一番電波の良かった屋上の一番奥に設置しています。
地デジアンテナからBSアンテナまでの配線は屋根の上を転がし配線でもいいのですが、風でバタつく可能性もあったため今回は壁面に固定しています。

BSアンテナの角度はなぜか少しずれていました。
これは、壁に取り付けた金具が曲がっていたか、工事ミスだと考えられます。
地デジのアンテナも取り付けが傾いていますから、工事ミスと考えるのが妥当でしょうか。

BSアンテナの角度再調整
通常BSアンテナの移設時には仰角の再設定は不要ですが、初期工事の際に金具が水平に取り付けられていなかったため再調整する必要がありました。

屋内で電波確認

屋内で電波が問題ないことを確認します。
今回はアンテナ直下では問題のなかったテレ玉が屋内テレビ端子では全く受信できていませんでした。
そのため原因を探し、最終的に分配器の初期不良であることがわかりました。
非常に珍しい事例ですが、点検を行えばわかることです。

片付け・ご精算

施工場所の後片付けとご精算を行い終了です。
※工事の手順、内容は現場ごとに異なります。

電波測定結果

補修前 補修後
物理チャンネル 放送局 LEVEL MER BER LEVEL MER BER
16 MX 42.9 15.6 x 72.3 27.9 0
21 フジ 67.9 32 0 92.7 32 0
22 TBS 67.7 32 0 93.8 32 0
23 テレ東 70.9 32 0 90.5 32 0
24 朝日 69.4 32 0 89.9 32 0
25 日テレ 69.3 32 0 88.6 32 0
26 ETV 69.8 32 0 90.2 32 0
27 NHK 69.1 32 0 91.2 32 0
30 チバテレ x x x x x x
32 テレ玉 51.9 17.1 x 66.6 26.0 0

※補修後の数値はテレビ端子ではなく、ブースター出力(分配器直前)の数値です。

今回の工事料金

合計料金

今回の合計料金は74000円となりました。

内訳

地デジデザインアンテナ工事
22000
既存BS再利用工事
20000
既存BS地デジブースター移設
15000
点検口内作業
3000円
梯子作業(6m~7m)
3000
3階屋根上作業
10000
既存アンテナ撤去処分
6000
アンテナ工事救済サービス
-5000

今回はアンテナ工事救済サービスとして5000円の値引きを行っています。

税別価格となります。
その他調整費用や決済手数料などはかかっておりません。

今回利用した部材

地デジアンテナ
UAH201(DXアンテナ)
地デジ/BSブースター
GCU433D1(DXアンテナ)※再利用 8K非対応
BSアンテナ
BC453(DXアンテナ)※再利用 8K非対応

施工時間

現地調査・カウンセリング:60分
A社工事内容・書類確認:15分
既存アンテナ撤去:45分
新規アンテナ設置・移設:120分
最終確認(分配器の不良を見つける):30分
後片付け・精算:15分
比較的長時間の作業となっています。

今回の工事のポイント

最初のお問い合わせの時点ではBSアンテナの存在が不明であったため、地デジアンテナだけの移設を予定していたのですが、BSアンテナも目立たないところに移設できるならお願いしたい、とご依頼をいただきました。
ご覧のように外は配線が一本屋根まで伸びているだけですっきりしました。
配線を下面は北西面であるためあまり日光が当たらないため、薄灰色のケーブルで配線しています。
屋根の上でブースターにつながるまでの部分は日差しを強く受ける場所なので、ポリエチレンの配線カバーを装着しています。

アンテナ配線の保護カバー
ベランダとは違い屋上への配線であったため、耐候性を重視してケーブルにカバーをかぶせています。

配線について

今回長い距離を壁面に這わせる必要があったため、目立つ場所の配線は白系の三重シールドケーブルを使用しています。
その他のケーブルは見栄えを気にする必要がないので黒色の三重シールドケーブルを使用しています。

TOKYO MXとテレ玉の受信について

TOKYO MXの受信については原則としてサポート外とさせていただいております。これは東京スカイツリーから出ているNHKや民放キー局は10kWという電波出力に対して、TOKYO MXは3kWしか出力がないことに起因します。このため、多くのエリアで一般局との電波受信に大きく差が生じることが多く、壁面の高さでの受信が難しいためです。ただし、受信希望の方に屋根上の八木式アンテナをお勧めしたり、できる限り受信できるように調整はしています。

また、テレ玉が東京スカイツリーとほぼ真逆だったのですが、アンテナを屋上に出したため十分受信することができるようになりました。
ただし、分配器が初期不良なのか(まだご新築から2年半なので劣化は考えにくい)分配器を通すとテレ玉の電波の質が極端に落ちてしまう現象がありました。
初期工事の時にきちんと室内で電波測定をしていれば気づけたことだと思いますが、こればかりは工事担当者の責任ではないので、速やかにお客様に説明していれば、ハウスメーカーに初期不良の交換手配をお願いできたと思います。

分配器経由と直接電波の違い
分配器によるテレ玉の電波劣化。測定器の真ん中に表示されているMER、右端のBERが著しく低下しています。

電波レベルが10dB程度低下しているのは正常ですが、MER・BERの数値が著しく劣化しており、受信できない状況になっています。

※測定器上のBER2.2e-2とはエラー率が高すぎて測定不能であることを表しています。

今回の問題点

3階建ての建物なので、屋根の上に上るには通常の梯子では届きません。また、建物の形状上通常の3階建てよりも壁が高く立ち上がっています。これだけをみると、もともとの工事がそれなりに最善策に近いのかもしれないと思うかもしれません。ですが、実際には3階のベランダから簡単に梯子で屋根の上に上ることができました。
さらに屋根を囲むように壁が立ち上がっており、その壁にアンテナを設置することができる環境でした。
もちろん配線を屋根上までもっていくことは大変になるのですが、3階のベランダに出てみればすぐに気づけたことです。
工事を簡略化するために、事前カウンセリングを極力抑え、簡単な診断で工事に至ってしまったことに原因があるといえます。

またテレ玉の受信不良で分かるように、アンテナ設置後の電波確認もきちんと行っていない可能性がありました。

防水処理の違い

A社の防水処理は弊社のものと大きく違っています。

A社防水仕様
金具設置後にシリコーンコーキングを盛り付けています。

標準型(通常は屋内用として使われる)シリコーンコーキングをアンテナ工事施工後にべったり盛っています。
作業としてはまとめて行えるために効率がいいやり方です。
ここにはいくつか問題があります。

  1. 変性シリコーンではないため塗料が上からのらず、外壁リフォーム(再塗装)時に別の下処理が必要になる。
  2. 上からシリコーンをのせているだけなので、隙間から水が入っていく可能性がある。

また、使用しているビスはステンレスでも防錆コーティングされているものでもないユニクロビスのようでした。
ビスの上からコーキングを塗布しているため、錆びないと考えていたのでしょうが実際は錆びてしまっています。

A社施工のビスは防水していても錆びています
A社施工のビスは防水していても錆びています。

錆びているということは、ステンレスなどではないということと、防水がきちんとされていない可能性があります。
また、屋外で使用しているのに配線の端末処理はブースターなどに付属している簡易型を使用しています。
A社のアンテナコネクタと弊社のアンテナコネクタの違い
弊社では仕上がりもよく防水性のあるコネクタを利用しています。

現行のDXアンテナ製品は防水キャップが脱落しづらくなっていますので、これでもいいのかもしれませんが、きちんとした工事を行うなら圧着式の防水コネクタの仕様を推奨しています。弊社では原則としてこのタイプのコネクタを使用した工事となります。
※屋内の壁内など、コネクタの大きさが邪魔になってしまう場合などでは一部変更します。

A社の工事費用

A社の工事費用は弊社で行った場合に比べて安く、一般相場よりも安かったと思います。
今回は「MXが観たいから」ということがきっかけで弊社にご相談をいただきましたが、同様の取り付け方をされていても一応受信できていればそのままにされているという方が多いと思います。

A社領収書
A社の工事価格はだいぶ安くなっています。品質に見合った工事料金ともいえるかもしれません。

どんな材料を使ったのかわからない明細書ですが、とりあえず今回は一般的な商品を使用していました。

今回の測定結果で言いますと、屋根の上にアンテナを設置して、きちんと東京スカイツリーに向ければTOKYO MXはきちんと受信できました。また、テレ玉も十分良好に受信できました。
とはいえ、周りに高層マンションが多くある地域ですので、場所によっては電波の質がだいぶ落ちてしまう場合もあります。

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川口市にてアンテナ手直し工事

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投稿者プロフィール

松本 昭彦代表取締役
経歴と専門分野:
幼少期から家電設備の工事に親しみ、15年以上にわたりさまざまな設備工事の現場で経験を積みました。クレーム処理責任者としての役割を経て、2011年に独立。品質重視と明朗会計をモットーに掲げ、業界改革を目指してアンテナ工事専門の「クラウンクラウン」を設立しました。

学歴:
東京電機大学理工学部情報科学科(中退)
事業構想大学院大学 事業構想士修士課程

主な資格:
国家資格:
1級電気工事施工管理技士
2級管工事施工管理技士
2級電気通信工事施工管理技士補
第一種電気工事士
工事担任者(2級デジタル)
給水装置工事主任技術者
運行管理者

その他資格:
第2級CATV技術者
1級あと施工アンカー施工士
インテリアコーディネーター
キッチンスペシャリスト
一級リビングスタイリスト
二級福祉住環境コーディネーター
排水設備工事責任技術者
照明士