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【千葉県松戸市】消えたLANケーブルの謎を追え!他社がお手上げの配線トラブル解決とCat6A化工事

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【千葉県松戸市】消えたLANケーブルの謎を追え!他社がお手上げの配線トラブル解決とCat6A化工事

目次(矢印で開閉)

Cat6A配線工事(千葉県松戸市)

今回の工事の内容

数年前に他業者様で施工されたという屋内LAN配線。最近になって調子が悪くなり、お客様はまず別の通信業者様へ現地調査を依頼されたそうです。しかし、その業者様の出した結論は「壁の中のどこかで配線がジョイントされているようだが、場所が特定できない。手っ取り早く屋外から新しい線を引き直すのがおすすめ」というものでした。
建物の外壁に新たに線を這わせることは、美観を損ねるだけでなく建物の防水面でもリスクが伴うため、できれば避けたい「最終手段」です。屋外引き回しを前提にお問い合わせをいただいた今回のご依頼ですが、株式会社クラウンクラウンのスタッフが現場を拝見すると、そこには不可解な状況と、いくつかの「手がかり」が残されていました。

「本当に既存のルートは使えないのか?」
「なぜ通信が不安定になってしまったのか?」

他社様が見つけられなかった「消えたLAN配線ルートの謎」を解き明かし、お家の美観を守ったまま、お客様がご希望される最新規格「Cat6A」への入れ替え工事に挑んだ、まるで推理小説のような現場の記録をお届けします。

現場到着と初期調査:不調の「本当の原因」はどこに?

お客様のご自宅に到着し、まずは1階と2階の既存LAN設備の状況を確認しました。

一階のLANケーブル(工事前) 工事前の写真(1階コンセントプレート) 一階のコンセントプレートをあけたところ。工事前。ひとつの穴からLANと光ケーブルが出ている。奥に黒いLフレキが見える 一階のコンセントプレートをあけたところ。ひとつの穴からLANと光ケーブルが出ている。奥に黒いTLフレキが見える

1階は、光ケーブルが出ているテレホンガイド(丸穴タイプ)から、LANケーブルがそのまま引き出されていました。コンセントプレートを外して壁の中を確認すると、14mmの「TLフレキ(合成樹脂製の可とう電線管)」と呼ばれる黒いチューブから、光ケーブルとLANケーブルが一緒に出てきています。

一方、2階は壁面にLAN端子(情報モジュラジャック)が設置されていました。壁の中を覗くと配管(チューブ)は無く、壁内の空間を上から降りてきている状態でした。

前業者様は「壁の中のどこかでジョイント(結線)されていて、そこが原因だろう」と推測していたようですが、私たちが配線のルートを探る前に必ず行うことがあります。それは「専用テスターによる正確な診断」です。

ケーブルテストの結果(工事前) ケーブルテスターによるワイヤーマップテスト結果(工事前)

ケーブルテスターで測定すると、画面には「Open mapping: 36」の表示。これは8本あるLANケーブルの芯線のうち、3番と6番が繋がっていない(断線または接触不良)ことを示しています。

原因を確かめるべく、2階の壁面端子を開けてみると……驚くべき事実が判明しました。

施工不良のLAN端子 右の2本が押し込み不足で断線していました 施工不良のLAN端子(別アングル) テスターで断線と表示された3,6はこの2本のこと

なんと、LANケーブルの芯線が端子にしっかりと挟み込まれておらず、3番と6番の挿入不足が一目でわかる状態でした。さらに、このパナソニック製の工具レス器具は、部品の一部で芯線を押し込み、それが最終的に「保護用のふた」になる構造なのですが、そのふたすら使われていませんでした。

ぐっとすシリーズ

お客様には「ここを正しく繋ぎ直すだけで、1Gbpsの速度は出るはずですよ」と正直にお伝えしました。適切な手順を踏み、最後にテスターで確認さえしていれば、お客様が長年不便な思いをすることも、無駄な調査費用を払うこともなかったはずです。同じ設備工事に携わる者として、基本を欠いた施工には少し残念な気持ちになりました。

ただ、お客様の中ではすでに「最新のCat6Aへ入れ替える」ことが決定事項となっており、当社のお見積りもご予算内に収まっていたため、予定通りCat6Aへの総入れ替え工事を進めることになりました。

消えた配線ルートの謎:屋根裏での徹底捜索

入れ替え工事を行うにあたり、最大の難関は「既存のケーブルがどこを通っているか」を解明することです。

2階から壁の中を上がったケーブルは、順当に考えれば屋根裏(天井裏)を通っているはずです。天井点検口から屋根裏に進入し、奥の方まで進んで確認作業を行いました。(※屋根裏の奥の方での作業は身動きが取りづらく、なかなかの重労働でした)

天井点検口の断熱材を戻してふたを閉めたが、開けたとき断熱材が雑に始末されていた。 点検口を開けた際、前業者様が処置したと思われる断熱材が雑に詰め込まれていました。見えない場所だからこそ、丁寧な仕事が求められます。こちらは当社が工事後に直した状態です。

しかし、屋根裏にTLフレキが通っている様子はなく、そこでケーブルが合流しているわけでもありませんでした。ここで、一つ目の手がかりを発見します。

外壁に下りて行っているLANケーブル 左の外壁から上ってきたケーブルが右の外壁へ続いていました

屋根裏の奥、2階の部屋の「右側の外壁方面」に向かって、青いLANケーブルが下りていっているのを確認したのです。

さらに、1階浴室の天井点検口を確認すると、ここにも光ケーブルとLANケーブルが入ったTLフレキが通っているのを発見しました。

浴室天井点検口の中にあった光ケーブルとLANケーブルが通っているTLフレキ

「屋根裏から右の壁の中を通り、足元のコンセント裏で合流しているのでは?」と推理し、棚を動かして壁を確認していただきましたが、コンセントもプレートもありません。ルートは再び謎に包まれました。

逆転の発想とプロの執念:屋外からのアプローチ

ここで、一つの仮説が浮かび上がりました。

「もしかして、屋外の入線カバー(防雨引込カバー)のところまで壁の中を下りていき、そこから屋外側の引き込み配管の入り口を通って、光ケーブルと一緒に1階へ向かっているのではないか?」

これを確かめるには、屋外の高所にある入線カバーを開けるしかありません。

通常なら「ルートがわからないから屋外を露出配線で…」と提案されがちなケースですが、外壁への穴あけは建物の美観を損ねます。私たちは、お客様の家を傷つけないための「既存ルートの解明」にこだわりました。

ちょうどお隣の家の駐車場が空いていたため、お客様とお隣の方にご許可をいただき、梯子を立てさせていただきました。

入線プレートに向かって梯子を立てる前 配線取り出し部分は側面に多いため、事前に近隣の方とお話しされているとスムーズです

カバーを開けて中を確認すると……推理は的中!

屋根裏から通ってきている既存のCat5eケーブルが、光ケーブルと一緒にTLフレキに入っていく箇所を発見しました。これでようやく、1階から2階までの「隠されたルート」が完全に繋がりました。

胸ポケットのカメラで撮影したところ、映っていませんでした。

Cat6A通線・成端作業

ルートさえわかれば、あとは私たちの専門分野です。

既存のルートは非常に通りにくい可能性があったため、まずは二人掛かりで慎重にテストを行いました。

LANケーブル同士をしっかりつなげて引っ張りに負けないようにしているところ

古いCat5eケーブルの端に、新しいCat6Aケーブルをしっかりと結びつけます。途中で外れてしまっては元も子もないため、引っ張りに負けないよう結び付けて強固にテーピングします。

総延長が20m程度ある長いルート。室内方向に引っ張るのは摩擦が大きいため、一旦屋外(防雨カバー方面)へ向かって20m弱を引き抜く作戦をとりました。

一階のTLチューブの先端から、60mのガイドワイヤー(10m毎に色分け)を差し込んでいるところ

屋外で古いケーブルをカットし、残りを1階の室内方向へ抜き去ります。その後、1階からガイドワイヤーを挿入。ガイドワイヤーとLANケーブルを結び、配管内の摩擦を減らすためにシリコン潤滑スプレーを吹き付けながら、慎重に通線を行いました。

(※2階の壁の中から、10mほどの長さの余剰ケーブルが出てくるという一幕もありました)

ガイドワイヤーが通ったところ ガイドワイヤーが無事先端から出てきたのを確認

無事に1階から2階まで通線が完了し、壁面端子の作成(成端作業)に入ります。

新しく設置したCat6A壁面端子。アース端子がなかったためU/FTPではなくU/UTPを使用

今回使用したCat6Aケーブルは「U/UTP(シールドなし)」タイプです。Cat6Aにはシールド付きのF/UTPなどもありますが、ご自宅の設備にアース端子がない環境でシールド付きを使用すると、かえってノイズを拾いやすくなる(アンテナ効果)こともあるため、環境に合わせた最適な部材を選定しています。

2階の端子作成。コンセントプレート間に柱があるわけではなく、なぜか3+1の2列プレートではなく、別プレートにしていた。手持ちのプレートがなかったのかも。当社も東芝の1個穴プレートがなかったためメーカーを合わせられなかった 2階はもともと端子があったため、既存のプレートで仕上げましたが、事前にわかっていれば東芝のプレートを用意しておきたかったです 一階の端子作成 1階のプレートは、車内に東芝の在庫があったのでこちらで仕上げました。

2階のコンセント周りも綺麗に仕上げました。もともとの施工で、なぜか「3口+1口の2列プレート」ではなく、コンセントとLANが別々のプレートに分かれて設置されていました(壁裏に柱があるわけでもありませんでした)。既存のコンセントが東芝製だったためメーカーを合わせたかったのですが、残念ながら当社に東芝の1個穴プレートの手持ちがなく、このような仕上がりとなっています。

こうして、外壁に新たな穴を開けることも、屋外にケーブルを這わせることもなく、見えない壁の中のルートを活用した美しいCat6A化工事が完了しました。

壁の中で余っていた長さも異常 ここまでの長さを壁の中に押し込む必要はないと思いますが テスターの結果(工事後) 最後にケーブルのテストを行いました

お客様ご自身でもPCをつなげてスピードテストをして確認いただきました。

今回の工事料金

Cat6Aケーブル入れ替え工事

¥ 42,900
  • U/UTP 23AWG近似ケーブル配線工事
  • Cat6Aケーブル 20m 5,000円

    U/UTP 0.56mm単線銅8芯ケーブル

  • 壁面端子作成 2か所 16,000円

    Cat6A

  • 既存配管内通線 15m以上 10,000円
  • 梯子作業 2,000円
  • 既存ケーブル撤去 6,000円

    屋根裏内のケーブル及び配管内のケーブル(3,000円×2)

  • 消費税 3,900円

あとがき

いかがでしたでしょうか。最終的に屋外の入線カバー側からアプローチするという「逆転の発想」によって既存の隠しルートを発見し、無事に壁への穴あけや屋外の露出配線をすることなく、Cat6Aケーブルへの総入れ替えを完了することができました。
実のところ、もともとの通信不良の根本的な原因は、前業者様による「2階壁面端子(情報モジュラジャック)の施工不良(芯線の挿入不足と保護キャップの未装着)」でした。適切な工具と手順を守り、最後に専用テスターで計測さえしていれば、確実に見防ぐことができたはずの単純なミスです。
プロの業者として費用をいただいている以上、こうした基本を欠いた施工が残されているのを目にすると、同じ設備工事業界に身を置く者として非常に残念な気持ちになります。しかし、私たちがすべきことは他者を強く非難することではありません。株式会社クラウンクラウンは、自らが「知識に基づいた確実な施工」と「見えない部分へのこだわり」を体現し続けることで、業界全体の品質向上と、お客様が安心して工事を任せられる環境づくりに貢献していきたいと考えています。
「他社で工事を断られた」「屋外配線しかないと言われて迷っている」という千葉県や関東エリアのお客様。もしかすると、今回のように別の解決策(ルート)が隠されているかもしれません。LAN配線のトラブルやCat6Aへのアップグレードをご検討の際は、ぜひ一度クラウンクラウンまでご相談ください。

その他

著者情報

松本 昭彦

詳細情報

経歴と専門分野:
幼少期から家電設備の工事に親しみ、クラウンクラウンの設立の前に15年以上にわたりさまざまな設備工事の現場で経験を積みました。100名を超える下請け工事業者の取りまとめとクレーム処理責任者としての役割を経て、2011年に独立。品質重視と明朗会計をモットーに掲げ、業界改革を目指して高品質工事専門の「クラウンクラウン」を設立しました。

学歴:
東京電機大学理工学部情報科学科(中退)
事業構想大学院大学 事業構想士修士課程

主な資格:
国家資格:
1級電気工事施工管理技士
2級管工事施工管理技士
2級電気通信工事施工管理技士補
第一種電気工事士
工事担任者(2級デジタル)
給水装置工事主任技術者
一般建築物石綿含有建材調査者
石綿作業主任者
運行管理者

その他資格:
第2級CATV技術者
1級あと施工アンカー施工士
インテリアコーディネーター
キッチンスペシャリスト
一級リビングスタイリスト
二級福祉住環境コーディネーター
排水設備工事責任技術者
照明士

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