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新型アンテナ性能比較(2022年9月発売のUAX5を含めた9機種10パターン)

2022年9月アンテナ性能比較
2022年9月に久々の新型テレビアンテナが発売されました。
DXアンテナから八木式の5素子パラスタックアンテナです。
型式はUAX5。UHFのAll channelタイプでXはパラスタック、5は素子数を表しています。
テストから4か月近くたちましたが、ようやくまとめたので公開します。

当社社屋の屋根の上に設置してある、アンテナ試験用のマストに取り付けて計測しています。

クラウンクラウンの事務所屋根上にあるアンテナ試験用のマスト
新しいアンテナなども同じ条件で試験できるように、普段からマストが設置されています。

比較したアンテナ

  1. DXアンテナ UA20(標準アンテナ)
  2. DXアンテナ UA14
  3. DXアンテナ UL14
  4. DXアンテナ UAX5(新型アンテナ)
  5. DXアンテナ UAH201(フラットデザインアンテナ)
  6. マスプロ電工 U2SWLA20(フラットデザインアンテナ)
  7. マスプロ電工 U2SWLA26(26素子タイプフラットアンテナ)
  8. サン電子 SDA-5-1(5素子相当小型デザインアンテナ)
  9. サン電子 SDA-5-1(マストの先端に設置パターン)
  10. マスプロ電工 U2CN(ユニコーンデザインアンテナ)

比較内容

各アンテナの金具固定位置を同じ高さに設置し、東京スカイツリーの電波が一番良好に受信できる方向を向けて測定。
ただしU2CN(ユニコーン)はマストの頂点に設置となるため、他のアンテナよりも高い位置で測定している。またSDA-5-1(小型デザインアンテナ)は他のアンテナと同じ高さの測定と、ユニコーンと同じ高さの測定を行っている。

試験場所

日時:2022年9月8日 12時~15時ごろ
天気:曇り(試験開始時に小雨有)

場所:株式会社クラウンクラウン社屋屋根上
〒339-0061 埼玉県さいたま市岩槻区岩槻6837
スカイツリーから約30km
地上高約10m
あらかじめ試験用に固定されたアンテナマストへの固定

測定データ

受信レベル(dBμV)

電波測定結果
チャンネル 放送局 UA20 UA14 UL14 UAX5 UAH201 U2SWLA20 U2SWLA26 SDA-5-1 SDA-5-1(高所) U2CN
16 MX 39.8 39.3 40.5 38.7 39.5 40.3 40.3 29.2 38 41.8
21 フジ 68.8 68.3 69.9 67.8 68.3 69.2 69.3 47.6 64.7 71.1
22 TBS 69.1 68.4 70.2 67.4 68.1 68.6 68.8 47.2 65.3 70.7
23 テレ東 67.4 66.8 68.6 65.8 67 66.7 66.9 47.1 64 69.3
24 朝日 69.9 69.3 70.6 67.2 67.7 67.8 68.1 50.5 64.5 70.8
25 日テレ 67.2 66.9 68.3 65 65.4 65.3 65.6 50.3 62.9 68.1
26 Eテレ 68.7 67.9 69.2 66.1 67.1 66.5 66.9 51.6 63.4 70.1
27 NHK 69.6 68.8 70.4 66.3 68 67.8 68.4 48.7 64.2 71.1
30 チバテレ 34 36.2 37.2 35.3 37.8 37.3 39.2 35.9 39.9
32 テレ玉 41.7 46 45.8 49.3 59.9 57.3 54.7 38.5 51.3 60.1

Modulation Error Ratio(dB)

電波測定結果(MER)
チャンネル 放送局 UA20 UA14 UL14 UAX5 UAH201 U2SWLA20 U2SWLA26 SDA-5-1 SDA-5-1(高所) U2CN
16 MX 27.3 27.4 26.9 29.2 26.7 28.9 27 20.6 29.4 27.5
21 フジ 32 32 32 32 32 32 32 32 32 32
22 TBS 32 32 32 32 32 32 32 32 32 32
23 テレ東 32 32 32 32 32 32 32 32 32 32
24 朝日 32 32 32 32 32 32 32 32 32 32
25 日テレ 32 32 32 32 32 32 32 32 32 32
26 Eテレ 32 32 32 32 32 32 32 32 32 32
27 NHK 32 32 32 32 32 32 32 32 32 32
30 チバテレ 24.4 25.6 26.1 24.3 25.8 26.7 28 20.6 26.6 26.3
32 テレ玉 24.4 27.5 27.1 32 32 32 32 32 32 32

Bit Error Rate

電波測定結果(BER)
放送局 UA20 UA14 UL14 UAX5 UAH201 U2SWLA20 U2SWLA26 SDA-5-1 SDA-5-1(高所) U2CN
16 MX 0 0 0 0 0 0 0 3.3E-5 0 0
21 フジ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
22 TBS 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
23 テレ東 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
24 朝日 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
25 日テレ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
26 Eテレ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
27 NHK 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
30 チバテレ 2.8E-6 0 0 0 0 0 0 2.2E-2 0 0
32 テレ玉 5.6E-6 2.7E-5 0 0 0 0 0 0 0 0

解説

一般的な八木式アンテナとローチャンネルタイプ、新製品のUAX5に加えて、いくつかのデザインアンテナを比較指定します。
小型デザインアンテナのSDA-5-1については、ユニコーンと比較しやすいようにマストの頂点近くに設置したものも掲載しています。
グラフはGoogleチャートの都合上6種類のアンテナに絞ったものにしています。あまり大きな差はないのですが、これはもともと「電波のいい場所ではアンテナを変えても結果はあまり変わらない」ということの結果をあらわしているとも言えます。

アンテナの特徴とUAX5の能力

アンテナはスカイツリーに向けて測定していますが、船橋局のチバテレと浦和局のテレ玉の電波も測定しています。アンテナが向いている方向と異なるので、指向性の強いアンテナほどテレ玉やチバテレが他のチャンネルより弱くなります。
八木式アンテナはスカイツリーの電波と比べてチバテレ、テレ玉の電波の受信が弱くなっています。

UAX5については今回比較したアンテナの中ではSDA-5-1の上の性能(下から2番目)ですが、十分な受信結果が出ています。今回はスカイツリーエリアなので低い周波数帯の比較しかできていませんが、一般的に標準と言われるUA20(全チャンネル対応20素子アンテナ)とそん色ない結果が出ています。
パラスタックのアンテナは指向性が強くなるので、テレ玉など今回方向が異なる電波はあまり受信できないかと思われましたが、5素子とコンパクトであるためか14素子、20素子のアンテナよりも格段に強く受信できていました。ただフラットタイプのアンテナの方がそういった受信が得意だというのがわかりやすく出ています。
一般チャンネルの受信についてはフラットタイプとほぼ変わりません。そのためフラットタイプのアンテナから置き換えることはできると思いますが、UAX5の特徴はアンテナ自身の高さがないことから屋根裏などで高さが確保しづらい所でも設置ができる場合があることと、本体が軽くマストの先端に取り付けて高い位置に設置しやすいことにあります。

もしかしたら予想外の結果かも

今回のラインナップで一番強いと思われたのは「八木式アンテナ換算で26素子相当の」U2SWLA26でしょうか?それとも今回のテスト機中八木式で一番素子数の多いUA20でしょうか?
当社の施工事例や比較コラムを読んだことのある方なら予想がついたかもしれませんが、一番高い位置に設置したU2CN(八木式換算14素子相当)でした。比較的見晴らしのいい場所ですが、それでも高さの差が出ていましたね。
高さの差による受信状況の変化についてはSDA-5-1の比較を見てもらうとわかりやすいでしょう。
次はUL14です。UA20よりも結果がいいことに驚く方も多いかもしれませんが、以前からお伝えしているようにスカイツリーなどの低めのチャンネルでは20素子のUA20よりもいい結果が出ることが多いです。スカイツリー以外の電波受信エリアで、50chなどの高い周波数を受信する場合には不向きですが、UA20よりコンパクトで性能がいいので、八木式アンテナを設置するならこちらがお薦めです。もちろん上位機種にUL20というアンテナもありますが、多くの場合そこまで必要はないでしょう。

梱包で比べるアンテナの特徴

UA20UA14UAX5の大きさ比較
20素子と14素子はその素子数の差と同じくらい大きさに差が出ますが、5素子だからと言って20素子の4分の一になるわけではなく、梱包で言うと約半分の大きさになります。

ちなみにUA20,UA14,UAX5の寸法は、高さ、幅、奥行き(長さ)で比べると以下のようになります。
UA20:518 × 340 × 1374 0.98kg
UA14:518 × 340 × 1014 0.85kg
UAX5:276 × 377 × 560 0.54kg
上記写真でもわかる通り、幅が少し広くなっていますが、高さはだいぶコンパクトになっています。

UAX5の梱包状態
よく勘違いされやすいのですが、八木式アンテナは横から(スカイツリーエリアの場合)見ると矢印のような形をしていますが、電波の到来方向(アンテナの先端)はこの写真の場合左側です。→の形を想像すると右向きに思いがちですが、上下に広がっている部分は反射器と呼ばれるアンテナの後端部品です。
UAX5の梱包を外したところ
八木式アンテナでも組み立てる必要がないので、とても使いやすい反面、従来の八木式アンテナに比べて幅(写真で言う上下寸法)と厚みがあるので、収納方法を変える必要があるかもしれません。

UAX5以外のアンテナ梱包比較

UA14とUL14
UL14は13~34が受信対象でUA14は13~52が受信対象です。

いわゆるプラチナバンド(800MHz帯)とは710~960MHzの周波数のことを言いますが、以前テレビ放送で使われていたUHF53ch~62chにあたる710~770MHzを含んだ周波数のことです。そのため古いアンテナとブースターでは、この周波数に割り当てられた携帯電話の電波を拾って増幅してしまい、テレビの視聴に影響が出る場合があります。

以前の職場でクレーム処理責任者をやっていた時、別会社(一人親方)の方がローチャンネルタイプのアンテナ料金(通常より高い)で標準アンテナをつけた。とクレームが入って再設置になったことがあります。お客様が下から見上げてゴムキャップの色が違う、と指摘されたようですが、そういうこともあるのですね。当社では料金の違いはありません。(ローチャンネルタイプのアンテナの方が仕入れ価格が高いので、工事料金が追加になるところが多いのはわかります)

外形寸法では一番外側の寸法の表記になるので、場合によっては細かい寸法の違いが数字に出てきません。アンテナを見てUA14とUL14のどちらなのか判断するのは非常に難しいでしょう。

UA14とUL14の形状の違い
スペック表の寸法では違いがありませんが、実は反射器以外の素子の長さが異なります。
UL14とUA14の違い(アンテナ形状に違いなし)
上がUL14、下がUA14です。アンテナの形状等に大きな差はありませんが、給電部(アンテナ線を接続する部品)の素子先端についているゴムキャップの色が異なります。
U2SWLA20とU2SWLA26の箱の大きさ比較
アンテナの大きさに差はありますが、取り付けに使う金具は共通なので、設置スペースに余裕があれば壁に傷をつけず(金具の入れ替えをせず)後からアンテナ本体だけを交換することも可能です。

ちなみにU2SWLA20、U2SWLA26の寸法は、高さ、幅、奥行きで比べると以下のようになります。(突起部を除いたアンテナ部のカタログ寸法)
U2SWLA20:577 × 210 × 58 約1.5kg
U2SWLA26:620 × 240 × 58 約1.8kg
UA14の反射器を開いた高さが518mmだと考えると、非常にコンパクトに作られたアンテナだと言えますが、手元で見ると「思ったより大きい」と感じる方も多いです。

まとめ

UAX5はコンパクトながら非常に優れたアンテナであることから、難視聴地域以外ではUA20の代わりに使ってもいいと思いますし、屋根裏へ設置するアンテナの工法としても十分検討に値するものだと思います。
こういったアンテナも積極的に使うといいと思うのですが、工事会社目線で言うといくつかのポイントがあります。

  1. UL14より性能が劣るが仕入れ価格が高い
  2. コンパクトであることに価値を感じるお客様と、少しでも性能が高いことに価値を感じるお客様がいる
  3. お客様の中には大きいアンテナであることに価値を感じるお客様もいる
  4. アンテナ本体が軽いので設置強度が心配な場合に使いやすい
  5. おそらく、UA20などに比べて雪の積もる量が少ない
  6. アンテナの固定部分が反射器の更に後ろ(アンテナ後端)にあるため、マストの後ろにアンテナをはみ出させたくない場合に使える
    1. 受信方向の壁面設置
    2. 敷地越境のリスク軽減
    3. 屋根上の太陽光パネルへの鳥の糞害予防など
雪の多い地方や屋根の勾配きつい場合、屋根の形状が特殊な場合などにサイドベースで設置する場合にも選択肢の一つとして考えてもいいと思いますが、そういう場合は屋根裏へのアンテナ設置も検討されるといいと思っています。
新型アンテナ性能比較(2022年9月発売のUAX5を含めた9機種10パターン)