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テレビの壁掛けに下地補強が必ずしも正解とは言えないわけ

テレビの壁掛けに下地補強が必ずしも正解とは言えないわけ

テレビを壁掛けする際、多くの人が下地補強の重要性を認識しています。しかし、使用する壁掛け金具の形状によっては、一般的な下地補強方法が適していない場合があります。特に、縦一文字型の金具を使用し、上下2か所でのみ固定する設計の場合、合板を使用した下地補強では強度が不足することがあります。

16mm程度の合板を使用した下地補強は、一見安全に思えますが、フルモーション型のアーム付き金具を使用する場合、壁にかかる荷重が大きくなり、強度不足に陥りやすいです。これは、アームが伸縮することでてこの原理により壁への負担が増大するためです。
アームが伸びることで上側の固定部分にかかるトルク(回転力)が増大します。このレバレッジ効果により、壁にかかる負担も大きくなり、強度不足に陥りやすいのです。

さらに、下地補強を施すことで、実際には柱やコンクリートへの固定が難しくなるという問題があります。下地補強材を入れることで、柱の正確な位置を見極めることが困難になり、結果としてテレビの安全性を損なう可能性があります。

金具の選定と取り付け方法の工夫

下地補強が常に金具と相性が良いわけではないことは前述しましたが、適切に行われた下地補強は、多くの場合、テレビの壁掛け固定に役立ちます。下地補強が施されている場合、十分な面積で壁に固定できる金具の使用により、より強固な取り付けが期待できます。壁側の固定部品が縦一文字型の金具の場合、基本的にはコンクリート壁へのコンクリートアンカー(あと施工アンカー)使用、または十分な太さの柱へのコーチボルト(コーチスクリュー)使用での固定が必要です。逆に、下地補強がない場合でも、適切な場所であればこの金具を用いてテレビをしっかり固定できます。

下地補強を行う際は、最低でも16mm厚の合板を使用することをお勧めします。特に重量のあるテレビや棚を固定する場合は、24mm厚の合板の使用も検討すると良いでしょう。ただし、このような下地補強を施すと、後から壁内への配線通路を作るための穴あけが困難になることがあります。可能であれば、事前に穴を開けておく、または柱の位置を工務店やハウスメーカーに確認しておくことが重要です。

テレビの裏側にコンセントを隠すように設置する場合、壁掛け金具との干渉を避けるために、専門家の意見を事前に聞いておくことも大切です。適切な計画と準備により、安全で美しい壁掛け設置が可能になります。

壁掛け金具の例

フルモーションタイプ

市場価格35000円程度
耐荷重34.0kg

VMF620-B2

市場価格18000円程度
耐荷重27.0kg

テレビの壁掛けに下地補強が必ずしも正解とは言えないわけ