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ガルバリウム貫通時の配線保護の大切さ

強風でもげたアンテナ
先日10年前にアンテナ工事を行ったお客様の家に点検に伺いました。
実は3年前にも一度点検に伺ったのですが、その時の状況が冒頭の写真です。

目次(矢印クリックで開閉)

アンテナのアルミ部分がもげた

写真は3年前の点検なので、2013年に設置してから7年後の点検時の写真です。
樹脂製の部品ではなく、アルミの部品(反射器)がもげた事例はアンテナの倒壊以外では初めて見ました。弊社で取り付けたアンテナでは倒壊の事例もなく、自社施工物件ではアンテナがもげたのは初めてです。2019年の台風で、千葉県のお客様の家のBSアンテナがひしゃげていた事例はありましたが、あれもこれももしかすると何かが飛んできてぶつかったのかもしれませんね。

10年目の再点検

先日3年ぶり、施工から10年経って再点検に伺ったのですが、実はこれも風が原因でした。
原因はアンテナの引き込み線が壁から出た場所で断線しかかっていたことによるものでした。

ガルバリウム外壁の弊害

メンテナンス性などさまざまなメリットもあるガルバリウムですが、鋼板というだけあってその切り口は鋭くなっています。
引き込み線などはこのガルバリウム鋼板をくりぬいた穴から取り出すのですが、電線などは傷がつかないように保護することが定められています。あとから差し込む光ケーブルなどはそのガイドとしてPF管やCD管が使われていると思います。
アンテナ線はあらかじめハウスメーカーや工務店が外に出しておくもので、電線でもないことから保護されていないこともあります。

当初は防雨入線カバーによる保護と固定がなされていた

配線の隙間はシリコンで埋められ、当初は屋外に設置した防雨入線カバーの内側で結束バンドで固定されていたのだと思います。ですが、3年前の時はすでにそのカバーは飛んでなくなっており、結束バンドも見当たりませんでした。そして立地として崖にせり出したつくりをしているため、実は配線の取り出し口に梯子をかけることができず、屋根の上から命綱をつけて身を乗り出して作業をしています。
カバーが飛んでしまっていたことから、パテによる防雨処理は何とか行っていたものの、入線カバーを手直しすることはできておりませんでした。
その後、アンテナ線が強風にあおられたときにガルバリウム鋼板の切り口にこすれ、切れ目が入ってしまったようです。

できるだけ元から対策を行いましょう

法的にアンテナ線の保護は定められていませんが、配線の知®出し口に保護管などが設置されていれば今回の事故は起きなかっただろうと思います。
特殊な足場がないと作業ができない環境や、山の上独特の強風地域であることなど、さまざまな事情が重なった事例ではありますが、場合によっては配線の再取り込み工事など、配線リフォームとしては少々規模の大きな修繕が必要になる場合もあります。

今回の解決策

今回はたまたま表側にも配線の取り出しがあり、そこからぐるっと建物を周回する形で配線をつないで復旧させることができました。10年前と今では仕様も変わっているかもしれませんが、ガルバリウムを貫通させるものがあるときは保護をしっかりしておかないと、大きな修繕費用がかかる場合もあるのでご注意ください。

ガルバリウム貫通時の配線保護の大切さ