スターリンク、テレビアンテナ、LAN、防犯カメラなどの工事では、屋外から室内へケーブルを引き込むために、外壁を貫通させることがあります。
お客様からすると、建物の壁に穴をあけることは、工事の中でも特に心配になりやすい部分です。
「雨水が入らないか」「壁の中で結露しないか」「断熱材を傷めないか」「室内に風や虫が入ってこないか」といった不安を持たれるのは、当然のことだと思います。
外壁貫通工事は、単に穴をあけてケーブルを通し、外側にコーキングを施工すれば完了するものではありません。
建物の構造、外壁材、通気層、断熱材、防水層、気密層などを確認し、それぞれの層に応じた処理を行う必要があります。
本記事では、一般的な通気層のあるサイディング壁を例に、株式会社クラウンクラウンが行っている外壁貫通工事の考え方と施工方法をご紹介します。
なお、実際の施工方法は、建物の構造、使用されている断熱材、外壁材、下地、防水シート、配線経路などによって異なります。
一般的な木造住宅の外壁は、屋外側から順に、次のような複数の層で構成されています。
外壁に穴をあけるということは、これらの層を横断して屋外と室内をつなぐことになります。
処理が不十分な場合、雨水だけでなく、通気層の空気、外気、湿気、虫などが壁の内部や室内に入り込む経路になる可能性があります。
そのため当社では、屋外側だけを塞ぐのではなく、外壁側、断熱・気密層、室内側のそれぞれで隙間を処理することを重視しています。
通気層のある外壁を貫通する場合、当社では基本的に、太めの樹脂製全ねじパイプと専用ナットを使用します。
全ねじパイプは、壁を貫通するスリーブとして使用する部材です。パイプ全体にねじ山があるため、ナットの位置を調整しながら、外壁側や室内側を固定できます。
外壁部分では、原則として2つのナットで壁を挟み込むように固定します。
これにより、次のような効果が期待できます。
壁の中へケーブルだけを直接通す方法と比べ、貫通部分の形状と位置を維持しやすく、将来のメンテナンスにも対応しやすい施工です。
日本の木造住宅では、袋入りグラスウールが多く使われています。
袋入りグラスウールは、グラスウールを薄いフィルムで包んだ断熱材です。
この部分へそのままドリルを通すと、回転するドリルにフィルムやグラスウールが巻き込まれることがあります。
巻き込みが発生すると、断熱材が穴の周囲へ引っ張られたり、偏ったり、内部で大きく乱れたりする可能性があります。
そのため当社では、可能な限り断熱材を直接ドリルで貫通させない施工を行います。
施工条件が許す場合は、柱のすぐ横など、壁の中へ手を入れて作業できる位置に、コンセントプレート程度の大きさの開口を設けます。
既存のコンセントや情報コンセントが適切な位置にある場合は、そのプレートを一時的に外し、既存の開口から作業することもあります。
作業用開口から断熱材の位置を確認し、必要に応じて一時的に避けたうえで、外壁側へ穴をあけます。
この方法であれば、断熱材を巻き込むリスクを抑えながら、壁の内部を確認して施工できます。
開口前には、柱、間柱、電気配線、給排水管、既存の通信配線などの位置を確認する必要があります。
穴あけ位置の制限や建物の構造によっては、どうしても断熱材を貫通させなければならない場合があります。
この場合も、断熱材へそのままドリルを押し込むのではなく、室内側から断熱材のフィルムとグラスウールを丁寧に切り開き、ドリルが断熱材を巻き込まない状態を作ってから穴をあけます。
全ねじパイプを通した後は、切り開いた断熱材や気密層を気密テープで補修します。
さらに、室内側のナットで補修面を押さえ、断熱材、気密テープ、全ねじパイプがばらばらに動きにくい状態に仕上げます。
単にパイプを通すだけではなく、断熱材と気密層を可能な限り元の状態へ戻すことが重要です。
全ねじパイプやナットの周囲には、シーリング材を施工します。
当社では、施工場所や周囲の素材に応じて、主に次の材料を使い分けています。
当社では、多くの場所でレクセルクリアを使用しています。
レクセルは合成ゴムポリマー系のシーラントで、クリアタイプは透明度が高く、施工部分が目立ちにくいことが特徴です。
透明なため、外壁やボックス、ナットの色を大きく損なわずに施工でき、意匠性を保ちやすいという利点があります。
一方で、すべての素材に適しているわけではありません。
ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレンなど、使用に適さない、または十分な接着性を得にくい素材があります。
スチロール系断熱材や相性が確認できない樹脂の近くでは、変成シリコーン系シーリング材など、周囲の材料に適した製品を選定します。
シーリング材は、見た目だけでなく、接着対象、可塑剤、塗装の有無、温度、湿度、紫外線、将来の補修方法まで考えて選ぶ必要があります。
一般的な施工例では、主に次の2~3か所にシーリング材を施工します。
屋外側だけでなく、壁の内部や室内側でも隙間を処理することで、防水性と気密性を確保しやすくなります。
なお、シーリング材はナット全体を覆うように盛るのではなく、基本的にはナットと母材、またはナットとパイプの間にある隙間へ施工します。
将来ナットを取り外したり、ケーブルを交換したりする可能性も考え、必要な部分を確実に処理します。
スターリンクなどのケーブルを室内へ直接引き込む場合、室内側の仕上げに「テレホンガイド」と呼ばれる部材を使用することがあります。
テレホンガイドは、壁の中からケーブルを緩やかに取り出すための部材です。
ただし、テレホンガイドはケーブルを通すための開口があるため、壁の中と室内が完全には分離されません。
建物の構造や風圧の状況によっては、テレホンガイドの開口から、壁の中の空気が室内へ流れ込むことがあります。
そこで当社では、原則として石膏ボードの内側に防気カバーを設置します。
防気カバーは、コンセントボックスや開口部の背面を覆い、壁の中の空気が室内へ流れ込むことを抑えるための部材です。
防気カバー自体が全ねじパイプや室内側ナットに直接接触する構造ではなく、ナットより室内側に独立して設置します。
防気カバーを使用することで、次のような効果が期待できます。
防気カバーの設置は、当社の標準的な外壁貫通工事に含めています。
屋外側の貫通パイプは、防水ボックスや防雨入線カバーで受けます。
スターリンク工事の場合、防水ボックスの下部へ防水コネクターを取り付け、耐候性のあるPFD管へ接続します。
PFD管は、屋外で使用できる二層構造の合成樹脂製可とう電線管です。
スターリンクケーブルを露出したまま配線するのではなく、PFD管へ収めることで、次のようなリスクを抑えます。
配管の固定間隔、曲げ半径、水抜き、接続部の向きなども考慮して施工します。
全ねじパイプの中へケーブルを通した後は、ケーブルとパイプの隙間をパテで埋めます。
このパテには、主に次の役割があります。
貫通部をすべて硬化するシーリング材で固定してしまうと、将来ケーブルを交換するときに取り外しが難しくなります。
取り外し可能なパテを使用すれば、将来のケーブル交換や追加配線にも対応できます。
室内側は、原則としてコンセントプレートを使用して仕上げます。
スターリンクケーブルの場合は、コネクターの形状やケーブルの太さを考慮し、テレホンガイドからケーブルを取り出すことが多くなります。
一方、アンテナ線やLANケーブルの場合は、壁面端子へ加工して仕上げることをお勧めしています。
壁面端子にすることで、次のようなメリットがあります。
防犯カメラ用のLAN配線でも、屋外側から室内側へ貫通させ、室内側をLANジャックとして仕上げることがあります。
特殊な施工例として、建物の外壁に設置したボックスから、地中配管を経由してスッキリポールまで配線する場合があります。
例えば、建物とスッキリポールの間に通信ケーブルを通す場合、次のような経路を構成します。
このような施工では、防水だけでなく、埋設深さ、配管径、曲げ、通線距離、排水、ケーブル交換のしやすさなどを含めて設計します。
外壁貫通工事は、完成すると防水ボックスやコンセントプレートしか見えません。
しかし、本当に重要なのは、完成後には見えなくなる壁の内部です。
これらを一つずつ処理することで、建物への影響を抑えながら、長く安心して使用できる配線になります。
当社では、外壁に穴をあけること自体を特別に難しい工事として不安をあおるのではなく、建物の構造を確認し、必要な処理を一つずつ丁寧に行うことを大切にしています。
スターリンク、テレビアンテナ、LAN、防犯カメラなどの外壁貫通工事についてご不安がある場合は、建物の図面や施工予定箇所の写真を確認したうえで、適切な施工方法をご提案します。
写真は現在スタンバイモードだったサブスクリプションをアクティベートするところです。
つまり、使用せずに730円のスタンバイモードのスターリンクを一時的に使うためにプランの変更を行います。
今回はこの中からROAM100GBプランを選択していきます。つい最近まであったROAM50GBが金額据え置きで100GBまで使えるプランに代わりました。このプランは100GBの通信まで低額で、100GBを使い切っても通信が切断されるわけではなく、下り1Mbps、上り0.5Mbpsに制限されます。つまりスタンバイモードと同等になります。
スターリンクはアカウントごとに締め日が決まっています。この締め日は最初にアクティベートした日または立ち上げてから30日後が締め日として設定され、その後は一か月ごとのサイクルになります。説明で使っているアカウントは7日が締め日になっています。
こちらの画像を見ていただくわかりますが、ROAM100GBプランを選択すると、本来なら月額6,500円のぷらんですが右に「本日お支払額合計:¥1,827」と表示されています。
スターリンクのプラン変更(アクティベート)は、締め日までの残り日数に応じた「日割り計算」が適用されます。月の途中で使い始めても、無駄に1ヶ月分満額を支払う必要はありません。
しかも重要なのが、「料金は日割りでも、データ容量(100GB)は丸々使える」 という点です。 残り日数が少なく安く契約できたとしても、利用できるデータ量が減らされることはありません。
つまり、キャンプや旅行に出発する「使う当日」にスタンバイモードから切り替えるのが最も賢く、最もお得な運用方法と言えます。
スタンバイモードへの切り替えは、スターリンクを使わない月に固定料金を節約するうえで重要ですので忘れるわけにはいきません。でも使い終わってから切り替えるのは忘れてしまうかもしれませんし、覚えていようとするのは若干のストレスかもしれません。
そこで、アクティベート(プラン変更)したらすぐにスタンバイモードにプラン変更をします。すると画像の中断に書かれているように「一時停止した場合、〇月〇日まで現在のサービスが引き続き提供され、その後スタンバイモードに切り替わります。〇月〇日以降、毎月¥730が請求されます。」という扱いになります。
一時停止(実際は1Mbps程度で無制限に通信可能)を選んでもただちに電波が止まるわけではないので安心してください。
もし次の締め日が来る前にデータ容量を使い切って低速になってしまった場合、ROAM100GBからROAM無制限に切り替えることもできます。この時も差額が日割りで請求されるので非常にお得な金額で契約ができます。
別荘など、期間限定で使うが、使う場所は固定といった場合はホームプラン(Residentioal)、またはホームLITEプラン(Residential LITE)を選ぶと、さらに安い金額で無制限通信が可能です。
スターリンクのMobile(ROAM)プランは、契約期間の縛りがないからこそ、「必要な時だけ契約し、その日のうちに翌月の休止予約を入れる」という運用が可能です。現在はホームプランでも休止することができるようになりました。※
この手順さえ踏んでおけば、「楽しかった旅行の後、解約し忘れて翌月も満額請求が来てしまった…」という悲劇は二度と起こりません。 日割り料金でお得にスタートし、100GBのデータをたっぷり使い倒した後は、自動的に維持費(スタンバイモード:730円)に戻る。このサイクルこそが、コストパフォーマンスを最大化するスターリンクの賢い付き合い方です。
次回の利用時は、ぜひ現地で「ON!そして即OFF予約!」を実践してみてください。
※将来的にプラン変更については現在と異なる可能性があります。
「Starlinkを導入して、スピードテストでは数百Mbpsという驚くほどの数値が出ているのに、なぜか動画視聴がスムーズにいかない……」そんな違和感を抱えてはいませんか?実際にNetflixやYouTubeを視聴している最中に映像が止まったり、画質が急に落ちたりすると、真っ先に「衛星通信だから不安定なのかな?」とStarlink側の品質を疑いたくなるものです。
しかし、お手元のデバイスで以下のような圧倒的なスピードテストの結果が出ているのであれば、原因は空(衛星)ではなく、もっと意外な「足元」にあるかもしれません。
実は、どれだけ「入り口」であるStarlinkが高速でも、そこから先の「出口」となるデバイスや宅内配線のどこかに、速度を殺してしまうボトルネックが潜んでいるケースが非常に多いのです。次項からは、多くのユーザーが陥っている「有線接続の罠」について詳しく解説していきます。
「動画が止まるなら、もっと安定した有線接続にすればいい」
そう考えて、テレビやストリーミング端末にLANケーブルを差し込んでいる方は多いはずです。
しかし、ここに現代のネットワーク機器における最大の「盲点」が隠されています。
実は、現在市販されている多くの4Kテレビや、Amazon Fire TV Cube(第3世代)のような高性能なデバイスであっても、本体に搭載されている有線LANポートの規格は「10/100 Mbps(Fast Ethernet)」が主流です。
つまり、ハードウェアの仕様として、物理的に100Mbps以上の速度が出せない設計になっているのです。
冒頭でお見せした画像(Netflixの測定画面)でも、速度が「89.47Mbps」で頭打ちになっているのが分かります。これは通信環境が悪いのではなく、デバイス側の受け口が100Mbpsという「細い土管」になっているからに他なりません。
Starlinkが200Mbps、300Mbpsという「高速道路」を通ってデータを届けてくれても、最後の出口が1車線しかなければ、そこで渋滞(パケットロスやバッファリング)が発生し、結果として動画がカクついてしまうのです。
「有線は無線(Wi-Fi)より速くて安定している」
かつてはこれがネットワークの鉄則でした。しかし、Wi-Fi 6(802.11ax)やWi-Fi 6Eといった最新規格の登場により、その常識は完全に塗り替えられています。
Starlinkの純正ルーターや、TP-LinkのDECOシリーズのような最新のメッシュWi-Fiシステムを使っている場合、無線での実行速度は数百Mbpsに達します。
100Mbpsで頭打ちになる有線ポートと、300Mbps〜700Mbpsを軽々と叩き出す最新Wi-Fi。どちらが動画再生に有利かは明白です。
特にNetflixなどの4Kコンテンツは、瞬間的に高い帯域(ビットレート)を必要とします。有線接続で「常に100Mbpsギリギリ」の状態よりも、Wi-Fi接続で「帯域に十分な余裕がある」状態の方が、結果として読み込み待ち(バッファリング)が発生しにくく、スムーズな視聴体験につながります。
もし今、有線でつないでいるのに「カクつく」とお悩みなら、あえてLANケーブルを抜いてWi-Fi 5GHz帯(または6GHz帯)で接続し直してみてください。それだけで、今までの悩みが嘘のように解決するかもしれません。
それでは、Starlinkのポテンシャルを最大限に引き出し、ストレスなく動画を楽しむための具体的な接続ガイドをまとめます。
1. 基本は「Wi-Fi 6(5GHz帯)」での接続を優先する
最新のDECOなどのメッシュWi-Fiを使用している場合、テレビやFire TV Cubeは無線で接続するのが正解です。特に障害物が少なければ、有線の100Mbps制限を大きく上回る速度で安定した通信が可能になります。
2. どうしても有線にこだわるなら「バイパス」を検討する
「電子レンジの干渉を避けたい」「壁のLANコンセントを活用したい」という場合は、デバイス標準のLANポートを使わず、USBポートからギガビット対応のLAN変換アダプターを介して接続する方法があります。これにより、本体の100Mbps制限を突破して300Mbps以上の速度を確保できるケースがあります。
3. 宅内ネットワーク全体の「出口」を見直す
Starlinkは空から次世代の通信を届けてくれますが、それを受け取る家の中が「昭和・平成の規格」のままだともったいない結果になります。アンテナを正しく設置することはもちろん、ルーターから先の配線やデバイスの仕様までトータルで設計することが、真の「Starlink体験」への近道です。
「有線=速い」という固定観念を一度捨てて、デバイスの仕様に合わせた最適な接続方法を選んでみてください。
今回ご紹介した「有線LANポートの100Mbps制限」という落とし穴は、Starlinkに限った話ではありません。NURO光をはじめとする高速な光回線を導入している環境でも、全く同じ現象が起こり得ます。
回線自体が1Gbpsや2Gbpsという驚異的なスピードを誇っていても、最終的に動画を再生するテレビやデバイスのポートが100Mbps規格であれば、そこで全ての速度が削ぎ落とされてしまいます。せっかくの高性能なインフラが、末端の仕様ひとつで宝の持ち腐れになってしまうのは非常にもったいないことです。
「ネットがカクつく=回線が悪い」と決めつける前に、まずはデバイスの接続方法を見直してみてください。最新のWi-Fi規格を賢く利用したり、デバイスごとの特性を理解して配線を選んだりすることが、快適なネットライフを実現するための第一歩です。
私たち株式会社クラウンクラウンでは、Starlinkの設置工事はもちろん、こうした宅内のネットワーク設計やWi-Fi環境の最適化についても、プロの視点からトータルでサポートしています。次世代の通信環境を100%活かしきるために、ハードウェアの「常識」にもぜひ目を向けてみてください。
最近、「スターリンクミニを設置したい」というご相談を多くいただいています。小型で持ち運びがしやすく、電源を接続するだけですぐ使えるという点で、非常時や移動先での利用に便利だと注目されています。
ミニはアンテナとルーターが一体型になっており、設置の手軽さでは従来型に比べて優れています。
一方で、自宅にスターリンクミニを常設設置する場合には、いくつかの技術的・実用的な注意点があります。特に都市部や住宅街での運用を想定する場合、環境に適した選択が重要です。
スターリンクミニは屋外使用を前提としており、常に「屋外モード」で動作します。そのため、DFS(Dynamic Frequency Selection)による制限が常時有効になります。
DFSは気象レーダーなどとの干渉を避けるための仕組みで、干渉を検知すると該当チャンネルの通信が最大30分間停止する可能性があります。これは5GHz帯の通信に限られますが、想定外の通信断が発生する原因になります。
ただし、2.4GHz帯の通信はこの制限の影響を受けません。特に屋外設置のスターリンクミニでは、屋内の端末と通信する際に2.4GHz帯がメインで使用されることが多く、通信安定性の面では重要な要素となります。
日本国内では、法的な制限によりスターリンクミニの5GHz帯通信はW56帯のみに限定されていると考えられます。W52やW53といった屋内専用帯域は使用できません。
そのため、通信範囲や安定性に影響が出ることがあり、鉄筋コンクリート住宅や複数階の戸建て住宅では、屋内まで安定したWi-Fiを届けるのが難しいケースもあります。
スターリンクミニはWi-Fi5(802.11ac)に対応していますが、標準フラットモデルにはWi-Fi6(802.11ax)対応の専用ルーターが付属しています。
Wi-Fi6は同時接続台数が多い環境や、通信の効率化に優れており、都市部や複数端末がある家庭では体感速度に差が出ることもあります。
スターリンクミニでもダウンロード速度は十分に出るケースが多いですが、アップロード速度では明確な差が出やすく、ビデオ会議や大容量ファイル送信などでは性能差が体感できます。
標準フラットモデルは、アンテナとWi-Fi6対応の屋内ルーターが別体型となっており、アンテナから専用LANケーブルを引き込むことで、屋内に安定したネットワーク環境を構築できます。
スターリンクミニにも専用LANケーブルを接続することは可能ですが、屋外に設置されたアンテナから屋内への配線を行う必要があり、標準フラットと手間は変わりません。
標準フラットモデルなら、最初から屋内設置を前提としたWi-Fiルーターが同梱されており、ネットワークの構成がシンプルになります。
スターリンクミニの配線では、電源(DC)とLANケーブルを一緒に屋内へ引き込むケースがあります。基本的には純正ケーブルを使用するため、ノイズ対策をケーブル選定で行うことはできません。
そのため、長距離配線を行う場合は、DCとLANケーブルを物理的に分けて配線したり、保護管内で触れ合わないように通すことで、通信障害のリスクを低減することができます。
当社では、山奥の現場や携帯電波が届かない環境での施工時に、スターリンクミニを活用しています。工事車両にはスターリンクミニを搭載しており、ポータブル電源と組み合わせて現場用の通信回線として運用しています。
アンテナはルーフラック(梯子などを積載する車両用ラック)に専用金具で取り付けており、高速道路での移動中も脱落などは一切ありません。
※移動中の起動および通信利用は、現在の日本国内の規定では認められていません。使用は停車中に限定されます。
また、スターリンクミニはアンテナとルーターが一体となって屋外に設置されるため、無線式の屋外防犯カメラとの相性が非常に良いという特徴もあります。
敷地内に回線を引くことが難しい現場や、電源だけで監視体制を構築したいというニーズにおいて、スターリンクミニを防犯カメラ専用ネットワークとして活用する事例も想定されます。
スターリンクには、さらに大型の「高性能アンテナ」も存在します。耐風性や上り速度性能に優れていますが、アンテナの重量は標準フラットの約2倍となり、工事費用も大きく変わってきます。
ビジネス用途や公共施設など、より高い信頼性が求められる場合は選択肢になりますが、一般家庭での設置にはコストパフォーマンスを慎重に判断する必要があります。当社ではこうした特殊設置にも対応可能です。
こちらで確認できます。
施工事例:BCP対策で安心!大手企業社屋屋上にスターリンク高性能ムーブ設置(千葉県)
クラウンクラウンでは、スターリンクの設置に関して、使用目的・設置環境・今後の活用方法まで考慮した機種選定と設置方法のカウンセリングを行っています。
ご相談いただければ、スターリンクミニ・標準フラット・高性能アンテナの各機種から、お客様にとって最適な構成をプロの目線でご提案いたします。
「どれを選んでいいかわからない」「本当に自宅に向いているのか不安」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。
はい、ミニは電源さえ確保できれば使えます。ただし、スターリンクのACアダプターは通常の家庭用コンセントを前提にしており、屋外用の防水ジャンクションボックスを介して安全に接続する必要があります。
雨水が侵入しないよう、接続部は地面から離して固定し、屋外用延長コードも使用してください。
スターリンクミニの専用LANケーブルを屋内に引き込む場合、壁への穴あけが必要なケースもありますが、築20年未満の住宅であれば通信配管を経由して配線できることもあります。
標準フラットも同様で、標準ムーブに比べると先端形状がコンパクトになりましたが、どちらのモデルも先端成形された専用ケーブルを使用するため、事前の配管確認が重要です。
仮設置やルーフバルコニーなどで手の届く位置に設置する場合は取り外しも可能ですが、長期利用の場合は基本的に見通しの良い場所にしっかり固定するのが前提です。
再度設置する際に固定が甘くならないよう、金具やボルトの扱いには注意が必要です。当社では着脱前提の設置にも対応しています。
企業のBCP(事業継続計画)対策として、スターリンクの導入が進む中、現在「業務用」とも言える高性能ムーブアンテナが在庫処分価格で出回っているという情報があります(※表立った公式情報ではありません)。
このアンテナは自立スタンドが付属しており、アプリを使った細かい方向調整が不要な点が特長です。臨時利用や緊急用としては非常に手軽に導入できます。しかし、建物にしっかり固定して運用するなら、標準フラット型や高性能フラット型の方が設置性・耐久性に優れています。
国内正規代理店から購入した場合でも、工事は別会社に依頼できます。当社でも実際にそのようなケースで工事だけを請け負っており、代理店経由の工事よりも半額〜3分の1程度の費用で済むケースが多くあります。
さらに当社では、どのアンテナをどう設置すべきかといった実践的なアドバイスを提供しており、スターリンクの多数の施工実績に基づいた提案が可能です。
例えば、ある現場では「少し安くなっていたから」とムーブアンテナを購入されたものの、結果としてフラット型の方が適していた、というケースもありました。ムーブタイプの方が設置に手間がかかり、工事費が高くなることもあります。
スターリンク導入においては「アンテナ本体価格+工事費」の合計が初期費用になることに注意が必要です。またメンテナンスや使い勝手なども含めた長期コストもここに見込んで検討するのが望ましいです。機種や使用環境によっては、最新の標準型や高性能フラット型の方がトータルで見て安価に導入できる場合もあるため、ぜひ事前にご相談ください。
また、設置場所によっては高性能アンテナが必要なケースもあります。例えば高層ビルの屋上など、風の影響が強い場所では、標準型では不安が残るとの声もあります。当社では現在、大手金具メーカーと連携し、スターリンク専用の強化金具の開発も検討しています。
スターリンク導入をお考えの法人様は、価格や性能だけでなく、設置環境や運用方法も含めたトータル提案を行う当社までぜひご相談ください。
スターリンクとは、地球の低軌道上に配置された数千基(将来的には数万基)の衛星を用いて、インターネット通信を実現する革新的なシステムです。従来、日本のインターネット通信は主に海底ケーブルを介して海外と繋がっていましたが、スターリンクでは宇宙空間を経由した通信が可能となります。衛星通信自体は以前から存在しましたが、スターリンクは従来の衛星通信とは「通信速度」「応答速度」「初期費用」「運用コスト」「設備のサイズ」など、多くの面で桁違いに改善されていると評価されています。
一方、日本国内は世界的にも通信インフラが優れており、光回線と比べるとスターリンクは「高額で遅い」「災害時専用」といった認識がいまだ強いのが現状です。しかし、衛星の打ち上げが頻繁に行われ、技術的な進化が加速している現在、その認識は今後変わっていくかもしれません。
今週、スターリンクアプリの速度測定画面が更新されました。最新の施工事例をもとに、それぞれの速度を比較してみましょう。
スターリンクの速度としては問題ない範囲だと思いますが、この日からアプリの速度測定画面が変更されました。以前はスターリンク本体の速度とWi-Fi速度を別々に測定できましたが、この時点ではWi-Fi経由での測定結果しか表示されませんでした。そのため、実際のスターリンク本体の速度は確認できませんでした。第2世代キットが影響している可能性もありますが、現時点でははっきりとした理由は不明です。
この測定はルーターのすぐ近くで行いましたが、それでも250Mbpsという結果でした。こちらのお宅は災害時のバックアップ回線としてスターリンクを導入されており、光回線も利用されています。神戸にお住まいのご親戚からスターリンクの導入を勧められたそうです。このような用途であれば、マルチWANルーターを導入して回線の冗長化を図ることをおすすめします。
岐阜県大垣市にある工場の歩道橋に設置した事例です。当初は隣接する青い屋根上への設置を予定していましたが、歩道橋が障害物となり電波状況に影響するため、設置場所を歩道橋の手すりに変更しました。45mの専用ケーブルで接続していますが、実測速度は下り405Mbpsと非常に良好な数値が得られました。
第3世代スターリンクキットは標準ルーターがWi-Fi6に対応しており、スターリンク本来の高速性能を引き出しやすくなっています。また、有線LANポートが標準装備されているため、有線接続やネットワーク構築も容易です。工場などの産業施設では、光回線が届きにくいエリアもありますが、安定した高速通信が可能なスターリンクは非常に有効な選択肢となります。ただし、高速通信を安定させるためには、アンテナの確実な固定、障害物の回避、配線経路の工夫、ケーブルや貫通穴の適切な処理が重要です。
千葉県茂原市でのスターリンク設置事例です。こちらのお客様は、以前長野県でゲストヴィラにスターリンクを設置させていただいた方からのご紹介でした。
当初は1階の屋根側面(母屋小口)への取り付けを検討されていましたが、2階部分が障害物となって通信品質が落ちる可能性がありました。そのため、通信環境がより良好な2階の母屋小口(写真位置)に設置場所を変更しています。スターリンク付属の15mケーブルがぎりぎり届く範囲でしたので、事前に慎重な長さの測定と配線計画を行いました。※実際の工事ではケーブル長の正確な測定は難しいため、余裕を持った設計が重要です。
工事は夕方に開始し、完了後の速度測定は夜になりましたが、下り速度で420Mbpsという非常に良好な通信速度を記録しました。もし当初の予定通り1階に設置していた場合、これほどの速度は得られなかった可能性があります。
スターリンクの通信品質は、アンテナの位置だけでなく、屋内のWi-Fi環境にも大きく影響を受けます。アンテナからの通信速度が速くても、Wi-Fiがボトルネックとなり、十分な性能を発揮できないケースもあります。ここでは、スターリンクの性能を最大限に活用するための簡単なポイントをご紹介します。
Wi-Fiの速度と安定性を高めるには、ルーターの設置場所選びが重要です。ルーターは家の中央付近、高い位置、そして障害物が少ない場所に設置しましょう。特に壁や家具、大型家電からの距離を確保すると、Wi-Fiの電波が届きやすくなります。もし速度が不安定な場合は、ルーターの設置場所を変えるだけでも改善する可能性があります。
第3世代スターリンク(標準フラット)のルーターには有線LANポートが用意されています。有線接続を利用することで、Wi-Fiによる電波干渉や速度低下を避け、安定した高速通信を確保できます。特にオンラインゲームや動画配信、ウェブ会議などの安定性が求められる場面では、有線接続の利用を積極的に検討すると良いでしょう。
スターリンクの通信品質を最大限引き出すには、工事業者選びも重要です。実際、設置場所の判断や配線処理などの技術的要素が通信速度を左右することもあります。工事業者選びで気をつけるべきポイントを紹介します。
スターリンクの設置には、通信品質を考慮したアンテナの設置場所選定や、正確なケーブルの取り回しが求められます。スターリンクの施工実績が豊富な専門業者なら、通信を妨げる障害物の回避や電波状況を考慮した提案が可能です。実績があり、具体的な事例やデータを提示できる業者を選ぶことが、良好な通信品質への近道となります。
スターリンクの通信品質は設置環境や施工方法に大きく左右されます。そのため業者選びでは、アンテナやルーターの設置位置だけでなく、メッシュWi-Fiによる通信エリアの拡張、防犯カメラや動画視聴など具体的な用途を考慮したネットワーク構築力が求められます。また、有線ネットワークの導入を見越した配線計画やケーブルの最適な長さ、貫通穴の位置決めも重要です。特に戸建住宅の場合、建物の外観を損ねず防水性や気密性を維持する工事品質が求められます。スターリンクのケーブルは屋外仕様ですが、紫外線や物理的破損から守るため、配管工法が推奨されます。配管を用いることでケーブルの耐久性向上だけでなく、電波干渉など通信障害リスクも軽減できます。公共施設やビルにおいては、通信ケーブルを配管に収める工事が基本です。これらを踏まえ、設置環境に応じた最適な提案ができる業者を選びましょう。
スターリンクの通信速度は「工事品質」と「使用環境」によって大きく左右されます。最適な速度を得るためには、アンテナやルーターの適切な設置場所選定だけでなく、配線方法、Wi-Fi環境、有線ネットワークの活用などの総合的な検討が不可欠です。特に戸建て住宅や特殊な建物に設置する場合は、経験豊富で提案力のある専門業者を選ぶことが重要になります。
スターリンク導入前には、使用目的を明確にし、実際の施工事例や速度測定データを確認した上で検討することが推奨されます。通信環境に関する不安や疑問がある場合は、事前に専門業者に相談し、納得した上で導入を進めましょう。
キャンピングカーやバンコンなどで、アウトドア中に高速インターネット接続を求める方々から、スターリンクの設置に関する相談が増えています。今回は、キャンピングカーにスターリンクを固定する方法や、配線の引き込みのコツについて解説します。スターリンクの設置は、車両の構造や配線の計画が重要となるため、事前にしっかりとした計画を立てることが推奨されます。
まずは、スターリンクの車両設置に関する基本的な現状を把握しておきましょう。スターリンクは、現時点で**海上での移動中(ボートプラン)**では利用が可能ですが、日本国内の道路上で移動中に利用することはできません。これは、スターリンクがGPSを使ってアンテナの位置を把握しており、高速で移動中に通信を遮断するためです。そのため、車両を停車した状態でのみ利用することが推奨されています。今後、移動中の利用が認められる可能性もあるため、情報がアップデートされ次第、この記事にも反映する予定です。
スターリンクを車両に固定するか、固定しないかの判断にはいくつかのポイントがあります。それぞれの利点・欠点を整理してみましょう。
スターリンクのケーブルを車内に引き込む際は、いくつかの選択肢があります。ソーラーパネルやファンユニットと一緒に引き込むことが一般的ですが、車両の構造によって異なるため、事前に確認が必要です。
キャンピングカーにスターリンクを設置する際、固定するか、しないかは利用スタイルや車両の構造に応じて決める必要があります。また、ケーブルの引き込みについては、太陽光パネルやルーフラックとの兼ね合いを考え、最適な方法を選ぶことが大切です。
現在の技術では移動中の使用は制限されていますが、将来的にアップデートがあれば、この記事も改訂し、最新情報をお届けします。スターリンクの設置に関するご相談は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
第2世代キットはアンテナを自立させる台座が同梱されており、第3世代と比べると梱包も大きく、重量も重いです。第3世代からデフォルトの自立方法が背面についているキックスタンド(ほかのアダプターと取り換え可能)で、本体にモーターも内蔵されていないため梱包は非常に薄くなっています。
条件ができるだけ同じになるように、二つのアンテナを並べて、アプリからスピードテストを行いました。
計測当日は天候が悪かったこともあり、若干不安定だったため、順番ではなく同時にスピードテストを行っています。ところが、アンテナをすぐ隣り同士に並べた時は、片方のスピードが著しく落ちてしまいました。公式からもアンテナを複数設置する際の最低離隔距離が示されていたと思いますが、この時は3mほど離して設置しなおした結果、2台とも十分な速度で通信することができました。
計測の様子や計測結果はまた改めてこちらに更新します。
第2世代キットと大きく異なり、梱包をあけるとすぐにむき出しのアンテナがお目見えしました。角には保護剤が仕込まれており、キックスタンドは装着済みでした。
写真の左上から時計回りに
第2世代のルーターは転倒防止用に前足のでっぱりがありましたが、第3世代のルーターは横長になり安定性が増したためか、でっぱりのないスッキリとしたデザインになりました。背面にはアンテナと接続するためのスターリンクケーブル端子とパワーサプライと接続する電源端子があり、中央のパッキンを外すと有線LAN端子が二つ出てきます。左右の端子に差し込むケーブル(すーたリンクケーブルおよび電源)はパッキン付きのケーブルになっています。
パワーサプライのスペック表記抜粋
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 型式 | UTP-232L |
| 入力 | 100-240V ~ 2.5A 50/60Hz |
| 出力 | 57.0V 3.42A 195.0W |
| 防水防塵 | IP66 Type4 |
| 生産国 | ベトナム |
キックスタンドを取り外すと、アンテナ背面のスペック等の表記が確認できます。右下の方には電源のスペック、つまりスターリンクケーブルのPoEスペックについて書かれています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 型式 | UTA-232 |
| 入力 | PoE 57V 1.7A(x2) |
| 防水防塵 | IP67 Type4 |
| 生産国 | アメリカ合衆国 |
アンテナの表面積が大きくなり、内蔵された電子フェーズドアレイアンテナの数も増えています。またヒーターの面積も大きくなっていることが考えられ、その分アンテナに供給される電圧が上がっています。使われているケーブルの中身は第2世代と変わりませんが、先端は防水パッキン付きで特殊な爪付きのRJ45タイプになっています。
入力電源が57V 1.7A(x2)と表記されていますが、内蔵アンテナが2系統に分かれていてそれぞれで1.7Aを使用するのだと考えられます。
アプリには新たに「調整」メニューが追加されました。アンテナ本体の向きを変えるとほぼリアルタイムにアンテナの向いている向きがアプリ上に反映されます。
写真のように、適切な方向を向くと枠が太く光り、ちょうどいい向きだということを示してくれます。ただし、必ずしもこの方向にまっすぐ向けなくてはいけないわけではなく、諸具合物の状況によってはわざと方向を変える方が効率的な場合も考えられます。ただし注意点として、BS放送の電波干渉を防ぐため、BSアンテナと同一方向では電波が弱くなってしまう可能性が考えられます。そう考えると南西に向けて設置するのは避けたほうがよさそうです。
2024年8月30日に突然日本のショップにラインナップされた新型台座です。キックスタンドで自立させるだけではなく、この台座を使うことでアンテナに少し高さを出すことができるようになりました。
雪や草などに埋もれてしまうことや、泥などでアンテナ本体が汚れることを多少防ぐことができるようになりそうです。4脚部分は第2世代の付属品と同じもののようです。
キット内容:Xフレーム台座、マストアダプター、マスト
推奨ツール:特になし
パッケージ寸法: 380 x 640 x 145 mm
パッケージ重量:2.9kg(6.4ポンド)
これも突然発売開始になったマウントですが、実際のところ、標準フラットの下部に、第2世代キットのマストと同等のパーツがくっついてくる部品のようです。そのため、以前第2世代キットを設置したウォールマウントがある場合、そのマウントに標準フラットアンテナを差し込むことができるようになるもののようです。上のXフレーム台座と上の部品は共通だと思います。(未検証)
第3世代スターリンクキットは、標準では地面に直接置いて使用するための部品しか入っていません。そのため、建物や乗り物に固定する場合はそれに応じた金具を別途注文する必要があります。
通常の建物への固定については、改良された純正品のパイプアダプターがおすすめです。当社では社外品の同等品を複数取り寄せ検証してみましたが、社外品を使用するメリットが考えられませんでした。中には格安の部品もありましたが、剛性や耐紫外線性能などに不安があり、手の届かない場所に長期使用のために取り付ける部材としては不適切です。他に高額の金属製のアダプターもありましたが、重量も重く、特別こちらを選ぶ理由も考えにくいです。
しかし、この標準パイプアダプターは送料、消費税込みで5900円するため、この金額も初期費用に見積もる必要があります。
※現在当社では工事の際にこちらの標準アダプターをサービスしています(2024年10月末までの工事限定)。
第3世代キットの取り付けには別売りの固定用部材が必要になりますが、第2世代キットとことなり有線LAN端子が備わっています。そのため、有線接続したい方は第2世代キットの場合はイーサネットアダプター(送料、消費税込み10400円)を購入する必要があったので、それに比べると標準パイプアダプターは安いですね。
以前、「スターリンクの設置工事はテレビアンテナ工事会社が適しているとは言えない」という記事を執筆しましたが、今回は、テレビアンテナ工事にこだわりのある当社ならではの見解を述べたいと思います。特に、形状が似ていることからBSアンテナと比較されることが多いスターリンクの耐風性について、当社が持つ専門的な視点から詳しく解説していきます。なお、本記事で取り上げる耐風性は、あくまで公表されているスペックに基づくものであることを予めご承知おきください。
台風や強風が多い地域で、アンテナの耐風性は非常に重要な要素です。スペースXの衛星インターネットサービスであるスターリンクは、その先進的な技術で注目を集めていますが、耐風性に関してはどうでしょうか?意外なことに、スターリンクの耐風性は従来のテレビアンテナ、例えばBSアンテナと比べると、あまり強くないことが分かっています。
| 項目 | BSアンテナ | スターリンク |
|---|---|---|
| 種類 | BC453S(当社標準工事利用機種) | 標準ムーブタイプ(第2世代キット) |
| 受風面積 | 0.2m^2 | 0.155m^2 ※5 |
| 耐風速 | 20m/s ※1 50m/s ※2 60m/s ※3 |
22.2m/s ※4 |
| 質量 | 1.4kg(アンテナ・固定金具) | 2.9kg(アンテナ・付属マスト) |
注1)
※1 受信可能風速 : アンテナに風圧を加えている間、電気的性能の劣化が許容範囲内であるときの最大風速。
※2 復元可能風速 : アンテナに風圧が加わった後、アンテナの方向を再調整することによって、電気的性能を満足する最大風速。
※3 破壊風速 : アンテナに風圧を加えている間、アンテナの一部または全部が飛散しない最大風速。
※4 スペック表の80km/hから計算。内容は不明。
※5 スペック表のアンテナの表面寸法から計算
このスペック表から見て取れるのは、スターリンクとBSアンテナが風に対してどのように設計されているかの違いです。
まず、スターリンクの受風面積は約0.155平方メートルと、BSアンテナの0.2平方メートルに比べてやや小さいですが、耐風速は22.2m/sと、BSアンテナの20m/sと50m/s、さらには60m/sという複数の耐風速スペックに対して見劣りする部分があります。特に、BSアンテナの「破壊風速」が60m/sに設定されているのに対して、スターリンクの耐風性がこの程度であることは、台風のような極端な風速に対して不安を覚える点と言えるでしょう。
スターリンクを外に置いたままにする場合、特に台風シーズンには慎重な対策が必要です。屋外に固定している場合でも、風速の変化に注意を払い、状況に応じて適切な対応が求められます。
さらに、標準ムーブタイプ(第2世代)では、アプリからアンテナをたたむことができる機能がありますが、これは一見すると安全対策のように見える一方で、アンテナが通常よりも立った状態になるため、風の抵抗を受けやすくなるリスクがあります。このため、台風や強風が予想される場合、アンテナを収納モードにすることはおすすめできません。
このように、スターリンクの設置や使用にあたっては、特に台風や強風時には十分な注意が必要です。BSアンテナとは異なる特性を持つため、設置場所や保護対策を十分に考慮することが、長期間にわたる安定した使用に繋がります。
スターリンクの耐風性が控えめに設定されている背景には、訴訟リスクの回避が考えられます。スペースXは、極端な気象条件によりアンテナが破損した場合のリスクを減らすため、耐風性の仕様を慎重に設定している可能性があります。これは、スペースXが製品の性能に対して過剰な期待を抱かせないための一環とも考えられます。
公式FAQによると、スターリンクは雪、大雨、強風、雷といったさまざまな気象条件に対応できるよう設計されていますが、台風や竜巻といった極端な自然現象に対しては、その設計範囲外とされています。具体的には、「スターリンクは、台風、竜巻、地震、隕石、恐竜、またはその他の極端な自然の力に対処するようには設計されていません」と明記されています。
この記述は、スターリンクが一般的な気象条件には耐えるよう設計されているものの、台風のような非常に強力な風やその他の極端な自然現象には対応しきれない可能性があることを示唆しています。特に、台風シーズンのある地域では、スターリンクの設置にあたって慎重な対応が求められるでしょう。
また、スターリンクは融雪機能や撥水性を備えていますが、強風や大雨の際には接続に影響が出る可能性があるとされています。これらの要素を考慮すると、スターリンクを台風時に完全に信頼できる通信手段とするには、設置場所の選定や保護対策が重要です。
スターリンクは多様な気象条件に耐えるよう設計されていますが、著しい天候不順によるサービスの低下や一時的な中断が発生する可能性もあります。公式FAQによると、「中程度の雨から豪雨、雪、ひょうにより、一時的なサービス中断が発生する可能性があります」とのことです。さらに、地上局周辺に台風やハリケーンがある場合も、サービスに影響が及ぶことがあるため、天候に注意し、必要な対策を講じることが重要です。
BSアンテナが問題なく設置できているからといって、スターリンクも同様に問題ないだろうと考えるのは危険です。BSアンテナとスターリンクは形状が似ているため、同じように設置すればよいと思われがちですが、実際にはスターリンクの耐風性には注意が必要です。スターリンクはBSアンテナに比べて耐風性のスペックが控えめであり、そのため、よりしっかりとした取り付けが求められます。
スターリンクは、特に台風や強風の多い地域では、設置場所や固定方法に細心の注意を払う必要があります。BSアンテナと異なり、スターリンクは風に対する耐性がそれほど高くないため、しっかりとした固定や設置位置の選定が、サービスの安定性とアンテナの保護にとって非常に重要です。特に、標準ムーブタイプのアンテナでは、風の抵抗を受けやすい構造となるため、さらに注意が必要です。
スターリンクの設置では、強風に耐えるためのしっかりとした取り付け方が求められます。また、定期的なメンテナンスを行うことで、設置状態を確認し、問題があれば早めに対処することができます。これにより、台風や強風時にも、スターリンクを安定して使用できる環境を維持することが可能です。
スターリンクの設置においては、BSアンテナと同じ感覚で設置するのではなく、風に対する耐性を考慮したしっかりとした取り付けが重要です。特に、台風や強風が予想される地域では、適切な対策を講じることで、スターリンクを安全に使用し続けることができます。スターリンクの特性を理解し、設置において十分な配慮を行うことで、より良いインターネット環境を確保することができるでしょう。

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スターリンク設置工事が増加する中で、「アンテナ工事業者こそが適している」という声が一部で聞かれますが、果たして本当にそうでしょうか? 私たちは、スターリンク設置において求められるスキルや知識は、アンテナ工事だけでは十分ではないと考えています。今回は、なぜ専門的な知識と技術が必要なのか、そして私たちが提供する高品質な工事の背景について詳しく解説します。
2019年に千葉県を襲った台風15号では、多古町が甚大な被害を受けました。この時、通信インフラが完全にダウンし、住民が情報を得られず、支援の手も届かない状況でした。私たちは、当時の経験を通じて通信インフラの重要性を痛感し、将来的にどのような方法で支援ができるかを考え続けてきました。数年後、スターリンクが登場したときに、これはまさに災害時に必要とされるソリューションだと確信しました。
日本でスターリンクサービスが開始された際、業務として導入するか迷いはありましたが、調査を重ねる中で、専門的な工事が必要であることが明確になりました。そこで、徹底的に取り付け方法や材料をリサーチした結果、いくつかのアンテナ工事業者が行っている施工事例に問題点を見出しました。これが、私たちがスターリンク工事に本格的に参入する決意をしたきっかけです。
スターリンク設置において重要なのは、アンテナ自体の固定だけではありません。特に以下の3つのポイントが肝要です:
これらの作業は、通常のアンテナ工事業者が行う範囲を超えた技術と経験を必要とします。例えば、私たちはエアコン工事の経験を活かし、高気密住宅向けに気密性や防水性、防虫性を考慮した工事を行っています。これにより、ただの「穴あけ」ではなく、住環境に適した施工が可能になります。
これまでに行ったスターリンク設置工事の一部は、当社ウェブサイトで公開しています。実際の施工事例や詳細については、以下のリンクからご覧ください(別タブで開きます)。
私たちは、数多くの施工を行ってきましたが、特に高所や特殊な建物への設置実績が豊富です。標高3000mを超える高所や、大使館、ゴルフ場、高層ビル、マンションなど、他の業者では難しいとされる案件でも対応しています。
スターリンク設置には、アンテナ固定に必要な材料だけでなく、ケーブルの保護や外壁貫通部分の処理など、特別な材料が求められます。例えば、ケーブル保護チューブや貫通穴の保護パイプ、防雨入線カバー、パテ、気密テープ、コンセントプレートなど、通常のテレビアンテナ工事では使わない材料を使用しています。また、施工には振動ドリルや特殊工具も必要です。これにより、長期間安全に使用できる高品質な設置が可能になります。
昨日の #スターリンク工事 です。アンテナ工事が得意なら工事が簡単に思えるかもしれませんが、アンテナの固定よりもその他に重要な工程がいくつもあります。
その中でも住宅の穴あけ工事は非常に気を遣う部分の一つです。#住友林業 の住宅で、1階外壁から引き込んでいますが、… pic.twitter.com/RnHF0WfG5I— クラウンクラウン【日本全国でスターリンク(starlink)工事中・富士山/大使館/ビル/戸建て等】 (@9696cojp) August 18, 2024
スターリンクのケーブル配線には電気工事士の資格が必要ですが、テレビアンテナ専門会社の多くはこれを明言していません。しかし、法律に基づいて適切に工事を行うためには、この資格が不可欠です。当社では、経済産業省からの確認を得ており、スターリンクのケーブル工事は電気工事に該当することを確認しています。詳細は、当社の解説記事でご覧いただけます。
スターリンク設置に電気工事士資格が必要な理由について解説した記事はこちら
2023年10月から、石綿調査者の資格を持つ者しか石綿調査を行えなくなりました。当社では、全スタッフがこの資格を保持し、必要な場合には石綿作業主任者が指揮を取って対応します。石綿の取り扱いは、古い建物での工事では特に注意が必要です。他の業者がこうした対応を行っているかどうかはわかりませんが、当社では万全の体制を整えています。
私たちは、リサーチと情報発信に力を入れ、常に最新の技術や材料を取り入れています。第2世代のスターリンクキットには当社独自開発の取り付け金具を用意していますが、第3世代キットに関しても現在対応を検討中です。また、作業は必ず2名以上のチームで行い、安全性と品質を確保しています。このような体制を維持し、今後もさらに高品質な施工を提供していきます。
スターリンク設置工事は、単なるアンテナ工事ではありません。専門的な知識、経験、そして適切な資格が必要です。当社では、これらすべてを備えた体制で、お客様に安心してご利用いただける施工を提供しています。他社では対応が難しい案件もぜひご相談ください。