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スターリンク

工事の詳細説明

今回の工事は、当社が法人様向けに多くご依頼いただいている「正規代理店経由で購入されたスターリンク機器の設置事例」です。
ビジネス用途で使われるスターリンクには「高性能ムーブ」「高性能フラット」「エンタープライズ」などの種類がありますが、現在は高性能ムーブが割引販売されているため、導入件数が増えています。
今回は正規代理店様の工事担当による事前調査・見積もりに基づいた相見積もりでしたので、標準工事と比べて一部仕様や設置方法に違いが生じる場合もあります。

現地に伺って設置場所の再検討

他社見積もりの設置場所
別会社の提案とは異なる位置への設置

当初は、見積もり段階で写真の丸で囲った位置への設置が提案されていましたが、現地調査の結果、当社では別の位置を選定しました。主な理由は以下の通りです。

  1. 障害物チェックを行った結果、右側に障害物があり、通信の妨げになることが判明したため
  2. アンテナの高さを確保できる、立ち上がりの高い壁を選んだため
  3. アンテナを固定するマストや金具のバランス、強度、安全性を考慮したため

このように、実際の現場での状況をふまえ、最適な設置場所を選定しています。

アプリを使った障害物シミュレーション

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スターリンクアプリによる障害物チェック

元々指定されていた設置場所は高さが低く、施工性には優れていましたが、アンテナを十分な高さで固定できないため、強度面で課題がありました。また、写真には写っていませんが、右側に隣接する棟が高いため、スターリンクアプリの障害物チェックでも遮蔽物として認識されました。
そのため、できる限り障害物から離れた位置に設置したことで、より安定した通信環境を実現できました。
なお、現場の制約上これ以上左側には設置できませんでしたが、さらに左端付近まで持っていければ、より良好な通信品質が期待できたと考えられます。

コンクリートアンカーを打ち込むための屋外電源

屋外での工事では、電源の確保が課題となることがよくあります。
当社では、スターリンクの設置試験や各種工事のため、持ち運び可能なポータブル電源を常備しています。
今回もこのポータブル電源を活用し、コンクリート面に専用のドリルで穴を開け、ステンレス製コンクリートアンカーを安全かつ確実に打ち込むことができました。

ポータブル電源を使ってコンクリートに穴あけ
ポータブル電源を使ってコンクリートに穴あけ

配線の引き込みはコンクリート壁を貫通

コンクリートを貫通して引き込み
コンクリートを貫通して引き込み

今回は配線を屋内に引き込むため、コンクリート壁に専用ドリルで穴あけ工事を行いました。
当社では、現場ごとに最適なサイズ・種類のドリルを取り揃えており、コンクリートや各種壁材にも安全かつ確実に対応可能です。
壁への穴あけが必要な場合も、お客様のご要望や建物状況に合わせて、丁寧に施工しています。

屋内配線の工夫と設計ポイント

コンクリート壁を貫通した先は屋内廊下の天井裏となっており、天井内を経由して指定の場所まで安全に配線しています。
高性能ムーブでは、アンテナから電源ユニット(PoEインジェクタ)までの専用スターリンクケーブルが最長25mに制限されています。これより長い純正ケーブルは現時点で販売されていません。そのため、アンテナと電源ユニットの設置場所は事前に十分な検討が必要です。
過去に役所屋上で設置した際は、非常電源から屋上まで電源ケーブルを引き、屋上でシステムを完結させた上で、LANケーブルのみを下階に配線するといったご提案も行いました。
スターリンクを災害時の通信バックアップ手段として活用する場合、通信だけでなく電源の確保も重要なポイントとなります。当社では現場状況に応じて最適な設計・配線計画をご提案しています。

施工のポイント

今回の設置では、40A(直径48.6mm)の2mマストを採用し、十分なアンテナ高を確保しています。
配線には高耐候性のPFD管を使用し、複雑な経路でも施工性を高めつつコスト削減を実現しました。
なお、不特定多数の人が触れる場所や、メンテナンス性が悪い場所では、安全性や耐久性の観点から金属管配管を推奨しています。一方で、複雑な経路の場合は金属管配管だと施工時間やコストが増加する点にご留意ください。
今回は、非常時にも使用可能な回線としてスターリンクを導入していますが、PeplinkなどのマルチWANルーターを組み合わせたネット回線の冗長化・自動切替設計もご提案可能です。BCP対策や通信インフラの強化をご検討の際は、ぜひ当社までご相談ください。

工事料金

本事例の工事料金は非公開となっておりますが、当社ではできる限り構成例や料金目安を公開し、お客様が事前に費用感を把握できるよう努めております。
実際の工事料金は、施工内容や現場状況、特に法人向けの案件では規模や設計要件によって大きく異なる場合があります。
ご予算やご要望に応じた最適なご提案・お見積もりをいたしますので、お気軽にご相談ください。
※詳細な現地調査・正式お見積もりには所定の調査費用がかかります。あらかじめご了承ください。

工事の写真

引き込み配管の出口

コンセントプレートビフォー
店舗のカウンターに設置されていたコンセントプレートにスターリンク用の配管が来ていました

実はこれを探すのに時間がかかっていました。マルチメディアボックスがないか伺ったのですが、コンセントプレート内に直接来ている仕様で、お客様もピンと来ていなかったようです。
このようにコンセントプレートまで直接来ている場合以外に、マルチメディアボックス、浴室天井点検口、屋根裏などにつながっている場合もあります。

配管内にスターリンクケーブルを通線

通線用のガイドワイヤーです
既存配管の中にケーブルを通すために、ガイドワイヤーを差し込みます。

写真に写っているのはガイドワイヤーと保護管(PFD管)です。このガイドワイヤーは全長60mの超ロングタイプです。10mごとに色分けされているので、配管の長さをある程度確認できます。
今回は配管の長さが17m程度でしたので、標準ケーブルでは届かないと判断しました。

配管の出口

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コンセントプレートをあけると奥に配管が見えました

多くの場合、空配管がある場所には穴の開いたプレートでわかるようにしているのですが、今回はめくら(ブランク)チップでふさがれたプレートの奥に外につながる配管がありました。手前の配管(LAN端子につながるLANケーブル用)に比べて太いのが分かりますね。
一般的には壁の中はCD管(オレンジ色の配管)を通していることが多いのですが、このように事故消化性のあるPF管を入れてある方が安心できますね。

スターリンクの仮設置

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第3世代(標準フラット)スターリンクは自動で方向が変わりません

第3世代スターリンクはアプリを使って方向の調整を行います。
ケーブルはしっかり固定したいですね。むき出しのままだと強く固定することも難しいのですが、このように配管に収めていれば、配管ごとしっかりと固定することが可能です。なお使用しているのは未来工業のミラフレキMFという高耐候性電線管です。

取り込み口の気密・防虫仕上げ

配線後の隙間はパテで埋める
ケーブルと配管の隙間はパテで埋めています。

ケーブルを通した後、隙間から風や虫が入りにくいようにパテを使います。あとから光ケーブルを追加したり、今回のケーブルを抜く必要があった際も簡単に外すことができます。
防水性もあがりますが、もともとパッキン付きの防雨入線カバーが設置されているのでそこまで気にしなくても大丈夫です。

スターリンク設置後のテスト

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スピードテストは複数回行っています。

スターリンクを設置した後はスピードテストを行います。設置直後は特にスピードテストの数値は安定しにくいので、複数回テストを行っています。
クラウンクラウンではスターリンクの設置だけではなく初期設定や動作確認、アプリの使い方の説明、また必要に応じて建物内のLAN配線やメッシュWi-Fi構築、またアドバイスなども行っております。

今回のスターリンクルーターの設置場所には居住スペースへ続くLAN端子があり、必要に応じて居住スペースでWi-Fiルーターなどを設置してもいいでしょう。そうすることで店舗のWi-Fiと自宅のWi-Fiを明示的に分割することもできます。ただし、今発売されている他メーカーのメッシュWi-Fiルーターを組み合わせると、ゲスト用のWi-Fiを制限付きで解放することができるものもあります。特に店舗のように不特定多数の方が来る場合、スマホ決済のためのWi-Fiなどを用意しておくのもいいでしょう。
そういったネットワークの構築についてもお気軽にご相談ください。

今回の工事金額

店舗兼住宅へのスターリンク工事

長尺ケーブルを既存配管に通線
¥ 100,650
  • スターリンク標準工事一式
記事公開時価格
  • スターリンク基本工事料金 81,500円

    外壁への取付け及び以下の項目を含む

  •  事前カウンセリング

    事前にいただいた写真や情報から、設置方法や工事料金等をお伝えしています。また現地にて実際に使用する部品などを確認していただき、選択できる部品や方法についてはお選びいただくこともあります。

  •  チューブによるケーブル配線

    現在は白・灰・黒の3色からお選びいただいています。耐候性(耐紫外線性)の弱いPF管ではなく耐候性の強いPFD管を使用します

  •  既存配管内通線

    穴あけをせず既存配管内を通す場合も標準工事になります

  • 長尺ケーブル配線作業 10,000円

    純正45m長尺ケーブルを配線するときの追加作業代

  • 消費税 9,150円

備考

工事にはスターリンクキット本体以外に純正パイプアダプターが必要です。また今回は別売りの長尺ケーブルを使っていますが、これらの部品は当社でも手配することが可能ですが、標準料金より割高になります。

地デジアンテナの電波は壁を越えて受信できる?屋根裏設置のメリットとは

地上デジタル放送(地デジ)のUHF帯電波は、比較的壁や屋根を越えて受信できることが多く、当社でも屋根裏へのアンテナ設置工事を多く手掛けています。実際に、屋根裏にアンテナを設置することで屋根瓦などを通して電波を受信できるケースが多数あります。

屋根裏設置のメリット

屋根裏は屋外に比べて天候の影響を受けにくく、アンテナの劣化を抑えることができます。また、一般的に壁面設置よりも高さを確保できるため、受信環境が良くなることが多いのもメリットの一つです。ただし、建物の構造や周囲の環境によっては屋根裏設置が適さない場合もあるため、事前の電波測定が重要となります。

室内アンテナと電波の通り方

近年ではあまり見かけなくなった室内アンテナですが、かつてはテレビの上や横に設置することが一般的でした。当時は電波が弱い場合、窓際に移動させることでガラス越しの電波の方が壁を通るよりも良好に受信できると言われていました。

しかし、現在では住宅の断熱性能が向上し、ペアガラスや複層ガラスの普及により事情が変わっています。これらのガラスには金属コーティングが施されていることが多く、このコーティングが電波を反射するため、ガラス越しの電波受信が以前ほど良くないケースもあります。特に高気密・高断熱の住宅では、室内での電波の減衰が大きくなるため、屋外または屋根裏での設置が推奨されます。

衛星放送アンテナの設置場所について

屋根裏で地デジアンテナを設置できる場合でも、BSアンテナやスターリンクなどの衛星通信アンテナは屋根裏には設置できません。その理由は、衛星放送や衛星通信は光を通さない物体(例えば屋根や壁)を透過しない電波を使用しているためです。地デジの電波はある程度の障害物を通過できるのに対し、BS・CS放送やスターリンクは衛星からの電波を直接受信する必要があるため、必ず開けた屋外に設置する必要があります。

まとめ

地デジアンテナの設置を検討する際は、環境に適した方法を選び、最適な受信環境を整えることが大切です。

スターリンクのオプトイン料金(超過データ料金)について知りたい

スターリンクのデータ制限プランを超えた通信料はいくらですか?

スターリンクの各プランには、設定されたデータ容量を超過すると通信制限がかかるものがあります。通常、制限を超えると通信速度が低下するか、通信自体が停止します(優先接続の場合は標準データに切り替え)。

しかし、オプトイン設定を有効にすると、追加料金を支払うことでデータ通信を継続できます。

オプトイン料金(超過データ料金)

プラン データ種類 超過データ料金(1GBあたり)
ROAM 10GB ROAMデータ 260円
ROAM 50GB ROAMデータ 130円
ローカル優先 追加チャージ 3,400円/50GB
17,000円/500GB
グローバル優先 追加チャージ 50GB/16,000円
80,000円/500GB

オプトイン設定方法

オプトインの設定は、スターリンクのWebポータルから手動で行うことができます。オプトインを有効にすると、超過データが自動的に追加され、利用料金に反映されます。
オプトインを有効にすると、無効にするまでの間無制限でオプトインが追加されていきます。
ROAM 10GB/50GBプランの場合、オプトインが19GB/38GBを超えると上位プランよりも高額になります。
ROAM10GBで使用中にROAM50GBに切り替えた場合、50GBを超えた際のオプトイン料金は50GBプランのオプトイン料金になります。

具体的な料金は、各プランの利用状況に応じて変動する場合があるため、購入前にWebポータル内で確認することをおすすめします。

広島県尾道市で行ったスターリンク設置工事。既存配管を活用した効率的で美しい施工事例をご紹介します。

家を新築する際に、スターリンクの設置をあらかじめ想定するケースはまだ少ないのが現状です。そのため、多くの場合、スターリンクの配線用に後から壁や屋根に穴を開ける必要が生じます。当社および当社の講習を受けた工事業者では、気密性、防水性、防虫性に配慮した丁寧な穴あけ施工を行っています。しかし、もし既存の設備を活用して穴あけを避けられるなら、それに越したことはありません。

スターリンクのアンテナとルーターをどこに設置するのがベストか、既存配管が使用可能かどうかなど、さまざまな条件を検討しながら最適な施工方法を決定していきます。今回は、屋根裏を通す案と既存配管を活用する案を比較検討した結果、既存配管を利用して施工を行いました。

工事の内容

工事概要

広島県尾道市で行った施工内容をご紹介します。今回は、以前使用されていた光ケーブルの配管を活用して、スターリンクの専用ケーブルを配線しました。
事前にお客様と入念な打ち合わせを行いましたが、配管のサイズや状態はお客様では確認が難しいため、複数の工事方法を想定しました。屋根裏を経由する案やスターリンク純正の45mケーブルを用いる案など、あらゆる状況に対応できる準備を整えて工事に臨みました。
最終的には既存の配管を再利用できたことで、追加の穴あけ作業を必要とせず、お客様の希望する位置まで美しく配線することができました。

スターリンクの設置工事には専用ケーブルの使用が必須であり、テレビアンテナの工事や一般的なLAN配線とは異なる注意点があります。特に、配線の取り回しや配管の再利用には専門的な知識と技術が求められます。
今回の施工事例が、スターリンク導入を検討されている方にとって、配線処理の参考になれば幸いです。

写真で見るスターリンク工事の流れ

スターリンクアンテナ設置場所と配線経路のカウンセリング

平面図と立面図
立面図と平面図からアンテナの設置場所等を検討します
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周囲の環境を確認します

※上記画像は参考画像で今回の案件とは関係ありません。

当社では、最善の工事を行うためにさまざまな材料を取りそろえておりますが、確実で美しい仕上がりを実現するためには、事前に図面や建物の写真をご提供いただき、綿密なカウンセリングを行っています。
カウンセリングは、電話、メール、LINEなど、お客様にとって最も便利な方法で対応しています。

事前に外観や建物構造を確認することで、スターリンクアンテナやルーターの最適な取り付け場所や配線の取り回し、引き込み場所を慎重に検討します。また、周囲の環境を把握することで、スターリンクの通信環境が適切であるかも確認します。
今回は平屋の戸建て住宅で、家の中央付近にあるLAN配線の集中地点にスターリンクルーターを設置したいとのご希望をいただきました。そのため、屋根裏を経由した配線方法や、光配線用のCD管(またはPF管)を利用できるかどうかを検討しました。
最初にお問い合わせフォームからご連絡をいただき、その後、LINEを通じて建物の写真や詳細なご要望をお伺いしながら、スムーズに計画を進めました。

現地で最終確認

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コンセントプレートを分解
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屋外の状態

お客様のご希望は、LAN配線が集中しているパントリー内の棚へスターリンクルーターを設置することでした。切妻屋根の平屋であったため、設置場所から屋根裏を経由し、屋根裏から室内のコンセントプレートまで配線を引き込む方法を想定していました。ただし、既存の配管が利用できる場合は、穴あけや屋根裏作業をせずに工事を行える可能性があるため、その選択肢も考慮しました。
配管を使用する場合、ケーブルの長さが最短距離では済まないことがあるため、あらゆる状況に対応できるよう45mのスターリンク純正ケーブルを用意し、工事に臨みました。

今回は、使用されていない光ケーブルがそのまま残されていたため、その光ケーブルの経路が配管内にあるのか、配管の太さが十分か、他のケーブル(アンテナ線など)が通っていないかを確認しました。
具体的な作業としては、室内のコンセントプレートを分解して光ケーブルの行方を調査し、屋外では防雨プレートを外して内部の状態を確認しました。その結果、配管が利用可能であることが分かりましたが、配管内の全長が不明だったため、実際にケーブルを通してテストを行うことになりました。

長さの確認を兼ねてスターリンクケーブルを配管に通す

障害物の調査
障害物チェック
障害物の調査2
障害物チェック
電源部分も外す
電源部分も外す
ケーブルの通線準備
光ケーブルをガイドワイヤー代わりに
余った光ケーブルをまとめる
抜き出した光ケーブルをまとめる

配管が使えることが確認できたら、その近くにスターリンクアンテナを設置できるかを最終確認します。
事前にお客様からいただいた建物と周辺の写真や、ストリートビューをもとに問題ないことは把握していましたが、今回は念のため障害物チェックアプリを使用しました。ただし、このアプリの結果はシミュレーションであり、実際の状況次第で誤差が出る可能性があるため、過信は禁物です。

コンセントプレートの中を確認したところ、光ケーブルが予想外の場所から出ていました。通常、写真のような2連コンセントの場合、右側のLAN端子側に配管がつながっており、上部や下部から光ケーブルが出ることが一般的です。しかし今回は電源側に回っていたため、配線経路を確認するために電源ユニット(左側の列)も取り外しました。いずれにしても、最終的に防気カバーを取り付ける際、この部分を取り外す必要があるため、事前に確認しておくことが重要でした。

光ケーブルの通り道を確実に確認した後、試験的にスターリンクケーブルを光ケーブルにテープで固定し、慎重に引き込み作業を行いました。当社および協力業者では、原則として2名以上で作業を行うため、通線工事も確実でスムーズに進めることができます。一人作業でも不可能ではありませんが、特にスターリンクケーブルを引き込む作業は難易度が高く、ケーブルが傷つきやすいため、複数名での作業が推奨されます。
最終的に、スターリンクケーブルの長さも問題なく確保できました。引き込み(引き出し)に使用した光ケーブルは、邪魔にならないよう丁寧にまとめておきました。

突き出し金具とマストの設置

設置金具のビス穴防水
マストを設置するための金具
アンテナ設置金具を設置中の様子
軒を越えるために伸縮金具を使用
金具は2段で取り付け
金具は2段階で取り付けました
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マストが垂直になるように設置します
変成シリコーンクリヤー
今回使った変成シリコーンコーキング

今回は伸縮タイプの金具を2つ使用しました。この金具はすっきりとしたデザインながら、2つを組み合わせることで確実な固定が可能です。
使用した金具は無段階伸縮タイプではなく、3段階伸縮のタイプです。微調整ができない点はありますが、伸縮長さを揃えやすいというメリットがあります。そのため、設置作業が効率的に行えました。

固定にはステンレス製のビスを使用し、事前に下穴を開けてから、変成シリコーンを塗布したビスを打ち込みました。この方法により、防水性が高い仕上がりを実現しています。
なお、防水対策として重要なのは、ビス頭に後からシリコーンを乗せるだけでは不十分である点です。ビスを打ち込む前にしっかりとシリコーンを塗り込むことで、確実な防水が可能になります。

また、マストには水準器を取り付けて、水平垂直を正確に調整しました。この工程を丁寧に行うことで、将来的に壁への悪影響を抑えられるだけでなく、マストを鉛直に立てることで倒壊リスクを低減できます。

スターリンクケーブルの防護と配管の仕上げ

長さ調整のできる金具によるスターリンクの取り付け
露出部分は高耐候性ナイロンチューブで配管
ナイロンの配管による工事
ナイロンチューブによる配管
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チューブを穴(配管)の手前でカット
耐火パテで防水・防虫仕上げ
隙間はパテでふさぐ

スターリンクケーブルは耐候性があるとされていますが、具体的なテスト結果やデータは公表されていません。そのため、建物に固定して長期間使用する場合は、耐候性のあるチューブやカバーで覆うことを推奨します。
キットの世代によってケーブル仕様が変わることがありますが、日本よりも早くサービスが開始された海外では、ケーブルが劣化して使えなくなったという事例が報告されています。これらの事例を参考に、適切な防護対策を講じることが重要です。

二枚目の写真は一般的によく見られる配線方法ですが、高い位置に設置したアンテナから配線が配管に対して下から入る構造には重要な意味があります。
配管カバーを取り付けると、物理的に下からしか配線できないように見えますが、実はこのU字型の配管・配線構造には、雨水や結露した水が配管の侵入口に直接垂れ込むリスクを低減する役割があります。
このような工夫は、一般の方には見過ごされがちですが、プロの工事業者としては常識ともいえる配慮です。長期間にわたって安全で信頼性の高い施工を実現するための重要なポイントです。

3番目の写真は、既存配管にスターリンクケーブルを通した様子を示しています。この写真では配管に十分な隙間があるように見えますが、ケーブルの先端部はやや大きく、防水パッキンが付いているため、通す際に慎重さが求められます。
最終的には、ケーブルを通した後の配管の隙間をパテで丁寧に埋め、気密性と防水性を確保しました。

室内の仕上げとアンテナの方向調整

防気カバーの設置
防気カバーを設置して気密性を高める
コンセント取り出し口
LAN端子を移動して配線を取り出したところ
スターリンクの方向調整(アプリ画面)
アンテナの方向調整
スターリンク工事・室内の仕上がり
スターリンクルーターの設置
スピードテスト
スピードテスト

第3世代スターリンクキットの場合、アンテナが自動で方向を調整する機能はありません。そのため、専用アプリを使用して現在のアンテナの向きを確認しながら、手動で方向調整を行います。
方向調整が完了したら、室内の仕上げ作業を行います。

建物の構造によっては、壁内部を空気が通りやすい場合があります。このような場合、防気カバーと呼ばれる透明の薄い器状の部品をコンセントの裏側に設置することで、壁内を流れる空気がケーブル取り出し口から漏れるのを防ぎます。
最終的にコンセントカバーを元の状態に戻して仕上げ作業を終えました。

スピードテストの結果、スターリンク自体の通信速度は下り306Mbps、上り15.1Mbpsという数値が得られました。第2世代キットに比べ、Wi-Fiの通信速度も大幅に改善されています。ただし、この速度はルーターとスマートフォン間の測定結果であり、テストを実施した場所や環境によって変動します。
「高度なスピードテスト」画面で左側に表示されるWi-Fi速度が、右側のスターリンク速度よりも低い場合は、以下の対策を検討してください:

  • ルーターの位置や方向を調整する
  • 有線接続に切り替える
  • 追加のWi-Fiルーターを設置する
これらの対処によって、通信環境がさらに安定する可能性があります。

施工のポイントと注意点

既存配管利用の利点

既存配管の利用は、スターリンク工事に限らず多くの工事で有効な選択肢です。ポイントとしては、配管の太さが十分であるか、ケーブルの長さが足りるか、配管がどこからどこにつながっているのか、さらに後から他の用途に使う予定がないかを慎重に確認する必要があります。
当社では地中配管を利用してスターリンクケーブルを配線した事例もありますが、45mのケーブルでギリギリの長さだったケースもあります。
多くの場合、既存配管の屋外部分は、他の配線の出口と集中しています。また、道路側正面ではなく、側面の道路に近い位置に出ていることが一般的です。これは、電柱から光ケーブルやCATV(ケーブルテレビ)のアンテナケーブルを引き込みやすいように設計されているためです。
屋内の出口も多様で、リビングのテレビ端子、浴室天井点検口、マルチメディアボックス(情報分電盤)、屋根裏などさまざまな場所に設置されていることがあります。
新築後すぐの場合、空の配管があったとしても、将来的に他の用途で使う予定があるかもしれません。たとえば、スターリンクを非常用やサブ回線として利用し、別途光回線を引き込む場合、同じ配管を使って良いかを検討する必要があります。
たとえ配管内にスペースがあっても、既存のケーブルがある場合、摩擦によって詰まるリスクや、既存ケーブルを傷つける可能性があります。特に、配管が曲がっている部分ではトラブルが起こりやすいです。
これらを十分に考慮し、慎重に計画を立てることが大切です。

スターリンク設置の専門家が必要な理由

スターリンクの設置工事におけるケーブル配線作業は、軽微な電気工事または電気工事に該当します。スターリンクは、第1世代で最大56V、第2世代で48V、第3世代で57Vの電圧が流れます。ケーブルに過剰な力を加えたり、不適切な配線処理を行うと、火災事故につながる可能性があります。
さらに、電気工事業の登録がない違法工事の場合、火災などの事故が発生した際に工事業者の保険が適用されず、補償が受けられないリスクもあります。
当社は2025年末までに300件以上のスターリンク工事を行ってきました。これらの施工経験は、過去の設備工事や高度なアンテナ工事、情報通信工事の知識と技術を活かしています。
スターリンク設置において重要なのは、単に丈夫に設置するだけではありません。インターネット環境の適切な構築、Wi-Fiの最適化、スターリンク特有の性能を最大限に引き出す工事が求められます。また、防水、防虫、気密性を考慮した穴あけや、適切な材料の確保も不可欠です。
当社では、施工開始当初から高品質な工事を重視し、材料費が赤字であっても投資を惜しみませんでした。現在は、無駄のない材料運用が可能となり、協力業者には状況に応じて必要な量を切り分けて供給しています。
スターリンク関連情報は国内情報が少なく海外コミュニティに依存しがちです。当社では本社に第2世代、大宮営業所に第3世代のスターリンクキットを設置し、実際の使用感を確認しています。その結果、IP電話の一部がスターリンク経由で利用できないなどのデメリットも把握し、知識を蓄積しています。

事前カウンセリングの重要さ

スターリンクは、条件が合えば通信できることはよく知られています。しかし、最適な設置を実現するには、多くの確認事項があります。

  1. 空が開けていること
  2. 電源が確保できること
これら基本的な条件に加え、専用ケーブルの使用、加工された状態のケーブル先端、ケーブルの長さ制限、ルーターの設置場所が建物内のインターネット環境に与える影響、アンテナの重量、雪の影響、屋内引き込み方法、将来的なケーブル交換の難易度など、多岐にわたる要素を考慮する必要があります。
これ以上の確認をアンケート形式で求めるのは、工事業者にもお客様にも負担となります。そのため、一つひとつ状況を把握しながら、お客様の意向や自覚していない希望をくみ取り、適切な提案を行うことが重要です。こうすることで、将来にわたって満足度の高い工事を提供することが可能になります。

今回の工事担当

今回の工事は、クラウンクラウンの自社工事ではなく、協力業者による施工です。後日、おうちのこうじ.comにて、施工事例を公開予定です。
クラウンクラウンでは、全国各地のスターリンク工事に協力業者を活用して対応しています。各協力業者は、情報通信工事に長けた電気工事業の登録を持つ信頼できる業者を厳選し、事前面談や講習を経て現地へ伺っています。
お客様との事前カウンセリングは主に当社が担当し、施工現場で想定外の事態が発生した場合にもフォロー体制を整えています。また、設置後のお困りごとやご相談についても当社が窓口となるため、安心してご利用いただけます。

工事の品質は当社の基準に準じるよう依頼していますが、一部、使用部材や工事料金が異なる場合があります。特に出張料金は、当社の自社スタッフが訪問する場合と比較して、大幅に低コストで実現できています。

静岡県三島市でのスターリンク第3世代設置工事

静岡県三島市の芦ノ湖高原別荘地で、第3世代スターリンク(標準フラットタイプ)の設置工事を行いました。今回の物件は数年前に建てられた積水ハウスの物件で、屋根の四方にテレビアンテナ用の支線留め金具が設置されていました。外壁は積水ハウスオリジナルの陶版外壁「ベルバーン」で、特有の美しさもさることながら、耐用年数は60年以上とのことです。
積水ハウス:陶板外壁ベルバーンの耐久性

この外壁はビスを打つことが難しく、万が一割れてしまうと保証にも影響する可能性があるため、お客様のリクエストも踏まえ、屋根上への設置を選択しました。さらに、この物件は寄棟屋根で軒が深いため、外壁へのサイドベース固定が実質不可能な構造でした。

安全対策と命綱の設置

屋根には命綱用アンカーが設置されており、作業中の安全性を確保するため親綱を固定しました。この親綱に命綱を繋いで作業を進め、万全の安全対策のもと、設置工事を実施しました。

屋根の上で作業の準備
屋根上でスターリンク設置の事前準備
屋根上の命綱の設置
命綱につながった状態で、別の親綱を屋根の上に引き上げています。

第3世代スターリンクキットと専用パイプアダプターの使用

今回使用した第3世代キットでは、アンテナ本体とマストの接続に専用のパイプアダプターが必要です。Amazonや海外の通販サイトでサードパーティ製のパイプアダプターも見かけますが、いくつか取り寄せて検証した結果、純正品の精度と信頼性が最も高いと判断しました。

2bba4e08cc84679b2926136590edbd2a | 静岡県三島市にて富士山を眺めるスターリンクの設置:陶器の外壁に傷をつけずに施工した事例 | 高品質工事専門会社のクラウンクラウン(テレビアンテナ・スターリンク・防犯カメラ)
あとから外す必要のないボルトはゆるみ止めを塗布します。

現在販売されている純正パイプアダプターは、初期バージョンから改良され、パイプ差込深さが十分確保されたデザインとなっています。さらに、当社ではボルトの緩みを防ぐため、ゆるみ止め剤を使用し、定期保守の頻度を最小限に抑える工夫も施しています。
原則としてアンテナを外すシチュエーションは想定していませんが、外す必要があった際は、パイプアダプターごとマストをアンテナ本体から外すことができます。

アンテナマストの固定方法

スターリンクアンテナの設置にはテレビアンテナ工事で使用する部材をいくつか使用していますが、スターリンクは重量があり、風の抵抗も大きいため、より強固な固定が求められます。そのため、強化型の屋根馬とターンバックルを使用し、十分な強度を持たせた設置を行っています。

積水ハウス純正の支線留め金具
積水ハウスではこのようなワイヤーを固定するための金具を最初からつけておくことができます。
26efcf62efb48cc81dd624bdee58fcf7 | 静岡県三島市にて富士山を眺めるスターリンクの設置:陶器の外壁に傷をつけずに施工した事例 | 高品質工事専門会社のクラウンクラウン(テレビアンテナ・スターリンク・防犯カメラ)
テレビアンテナの設置と同様にステンレスワイヤーを使っていますが、
ステンレスワイヤーロープでもいいでしょう。
ここでは耐久性を考えて1.6mmタイプを使用しています。
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まずはしっかりと屋根馬を設置します。背景にはきれいな富士山が見えていました。

ケーブル配線と施工の工夫

外壁への穴あけを避けたいというお客様のご要望に応え、ケーブルの取り込み方法にも工夫を凝らしました。光ファイバーの取り込み用配管があったものの、スターリンクのケーブルは通らないため、軒天部分に穴をあけ、そこからケーブルを屋根裏へ引き込みました。

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軒天にあけた通専用の穴もしっかりと仕上げたうえでワイヤーを通していきます。

このような取り込み方法は、建物の形状によって難しい場合もありますが、当社では2名体制で工事を行うことで、柔軟かつ丁寧な対応を可能にしています。貫通させた穴は耐火パテでしっかりと密閉し、気密性を維持しつつ、虫の侵入も防止しています。軒天の開口部には保護用の部品を設置していますが、部品と軒天の隙間は変成シリコーンで埋め、外部からの防水・防虫対策も徹底しています。

通専用ワイヤーを軒天から通したところ
外から一人が梯子を使ってワイヤーを通し、もう一人が屋根裏でワイヤーを受け止めます。
こういう作業は二人でやると効率的ですね。
ケーブル通線時の養生
スターリンクケーブルを引き回す際は先端の養生が大切です。
保護パーツの役割
スターリンクケーブルが傷つかないように開口部分には必ず保護材を使用します。
防水防虫のためのパテ施工
軒天への穴(上向き)ですが、防水よりも防虫の観点からパテ埋めは重要です。
軒天の配線仕上げ
使っている材料にもこだわり、黒い部品なら黒いステンレスビスで仕上げています。

屋根裏でのルーター設置と電源工事

今回は屋根裏にルーターを設置し、梁の上にルーターとパワーサプライを固定しました。屋根裏にはコンセントがなかったため、電気工事を行い、新たにコンセントを設置しています。スターリンクの工事は電気工事士が対応するため、こうした電源工事もその場で安心して任せていただけます。

ルーターを梁に固定
ルーターを梁に固定

スターリンク第3世代の方向設定

第3世代のスターリンクは自動で方向調整を行わないため、アプリを用いて手動で方角を設定しました。必ずしも指定された北向きでなくても通信には支障がないため、周囲の障害物の状況に応じて最適な方向に調整しています。

スターリンクの方向調整
仮接続をした状態で方向調整を行っています。
アプリで設定中
アプリを開いてアンテナの方向調整を行います。

LANケーブルの追加配線工事

屋根裏のルーターから2階の部屋までLANケーブルを引き込みました。配線距離が10m程度だったため、Cat5eケーブルで十分な性能を確保でき、スターリンクの速度を考慮しても問題なく対応可能です。
当初は間仕切壁(屋外と面していない壁)の中は空洞なので、そこならケーブルを下ろせるだろうという目論見でしたが、壁の上部がふさがれていたため既存のCD管を使うことになりました。

スターリンクを設置したい部屋の場所を屋根裏から見た位置関係
工事前に屋根裏から配線位置の確認をします。
既存のコンセントプレート
もともとルーターを置きたいという場所でしたが、スターリンクケーブルを通線するのが難しかったため
LAN端子を作成してスターリンクルーターとつなげられるか確認しました。
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事前に確認したCD管を切断して使用します
屋根裏から通したLANケーブル
切断したCD管経由でコンセントまでLANケーブルを通しました。
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もともとのプレートとほぼ変わらない仕上がりになりました。

実際のスターリンクのスピード

スターリンクは地球の低軌道に打ち上げられた数千のスターリンク衛星と通信を行うサービスですが、これらの衛星は静止衛星ではなく常に動いているので、インターネットの接続スピードはその時々によって変動します。しかし、現在は非常に十分な数の衛星に対して日本国内のユーザー数が少なく、東は海で隣国からのアクセスもないという環境のためか、だいぶ安定して高速通信が可能なのかもしれません。

スターリンクの高度なスピードテスト
スターリンクの高度なスピードテスト

上はアプリで高度なスターリンクのスピードテストを行ったときのスクリーンショットです。
未利用者の方は分かりづらいかもしれませんが、左の数字はルーターから端末のスピード(つまりWi-Fiのスピード)で、右がスターリンク自身のスピードです。左の数値(Wi-Fi)が低いとそれがボトルネックになってスターリンクを活かしきれていないので、左の数字の方が大きいことが重要です。
今回のスターリンクの計測値(最終計測値)では
下り(ダウンロード速度):298Mbps
上り(アップロード速度):33Mbps

でした。

富士山が望める環境での設置工事

芦ノ湖高原の別荘地で工事を行った当日は天候に恵まれ、美しい富士山が見える環境でした。光回線が届かないエリアで、スターリンクがメイン回線として重要な役割を果たしており、特に快適なネット環境が求められる別荘利用者にとって有用なサービスです。

富士山とスターリンク
珍しく終日富士山が奇麗に見えている日だったようです。
10月の終わりでしたがまだ冠雪していませんでした。

積水ハウスとの連携と施工実績

今回も積水ハウスの現場監督と打ち合わせを行い、設置内容の確認を経て工事を実施しました。積水ハウスの屋根裏作業は多くの実績があり、スムーズな作業が可能でした。また、屋根裏にはテレビアンテナ用の同軸ケーブルも事前に設置されており、屋根裏に地デジアンテナを設置する工事も当社が得意とする分野です。屋根裏への地デジアンテナ設置は当社が早くから広めたいと情報発信を行っていたものなので、ここに配線があることに少し感動しました。
※実際のアンテナは屋外のウッドデッキに設置されていました(笑)

屋根裏のアンテナ配線
今回の工事とは関係ありませんが、屋根裏に地デジアンテナを設置できるように配慮してあることに感動しました。

スターリンク設置工事は、日々の技術向上と細かな工夫が求められる分野です。当社では本社と支社の屋根上に自社アンテナを設置し、日々研究を重ね、新しい設置方法を積極的に試しています。

今回の工事料金

※記事編集時点(2024年11月)の料金表に基づく価格です。
料金は変更の可能性があるため、詳細はご相談ください。
施工場所によっては同じ内容でも別途「エリア別出張料金」「有料駐車場代」がかかる場合があります。

急勾配屋根上へのスターリンク工事

5寸勾配屋根上へスターリンク設置
¥ 130,900
  • スターリンクアンテナ設置工事一式
記事公開時価格
  • スターリンク屋根上基本設置料金(以下の標準内容を含む) 109,000円

    屋根上用の設置金具やワイヤー命綱作業費用も含む

  •  事前カウンセリング

    すべてのお客様に事前カウンセリングとおおよその見積もりなどを提示しています

  •  チューブによるケーブル配線

    標準で高耐候性ナイロンチューブによるケーブル保護を施しています

  •  軒天への穴あけ

    貫通穴の保護、開口部通線、開口部保護、出口カバー設置、パテうめなども含みます

  •  ケーブル穴防護パイプ

    木のささくれなどからケーブルを保護します。パイプと開口部の隙間は変成シリコーンで埋めます

  •  強化型屋根馬及びターンバックル等による設置

    取り付け可能な場合は二つ目のサイドベースの取り付けおよびそれに伴うマストの延長

  • 5寸勾配屋根作業 10,000円
  • 消費税 11,900円

あとがき

今回の工事では電源の取り出しとケーブルの壁内配線をどうするかいろいろと試したために時間がかかってしまいましたが、スターリンクの取り付け工事自体は2時間程度の工事だったと思います。

静岡県の事例も多いのですが公開作業が間に合っていません。富士山の8合目にもスターリンクを設置した実績があります。
別荘地などでは大活躍のスターリンクですが、別荘の管理事務所の意向により工事業者が限定されてしまう場合もあるようです。ですが当社は多くのスターリンクの設置工事の実績があり、もともと他業者が嫌がるような特殊な工事も多く手掛けてきていることから柔軟性のある工事に自信があります。今回も事前にカウンセリングを行っていたとはいえ、現地で最終的なカウンセリングを行いながら様々な工事方法の中から今回のような工事を行っています。
是非お気軽にご相談ください。

ギャラリー

福岡県でスターリンク(第二世代)を設置しました

少し前の事例になりますが、福岡県久留米市での施工例をご紹介します。設置当時はまだ第三世代が発売されていなかったため、事前に十分なやり取りを行い、地元の協力工事会社による施工を実施しました。
当社では、外部の会社に工事を依頼する場合も、単に丸投げすることはありません。事前カウンセリングから工事当日のサポート、アフターフォローに至るまで、きめ細かく対応しています。協力会社も法令遵守を徹底し、電気工事業の登録があり、電気通信工事に強い業者を厳選しています。消費者の方には、違法業者による工事が目立っていることにも注意していただき、信頼できる工事会社を選ぶことをお勧めしています。

事前のカウンセリング

工事の前には建物の写真をご提供いただき、必要に応じて設置場所のイメージ図などをやり取りしています。以下の画像はお客様から頂いた写真に基づき、ルーター設置希望場所やコンセント位置などを考慮した案内の一例です。

スターリンク設置場所のイメージ
事前のやり取りのイメージ図

壁に穴を開ける作業は非常に繊細です。時には、穴を小さくするため壁を切り開かずに施工されることがありますが、これでは断熱材が保護されず、断熱機能が低下してしまいます。通常のエアコン穴(直径65mm~80mm)であれば内部の断熱材を適切に処理できますが、スターリンクケーブルに必要な小さな穴では難しいため、室内側はコンセントプレート大に切り開き、防気カバーを使用して気密性を高めています。

貫通穴の処理
穴あけと通線

2024年8月以降の第3世代アンテナキットについて

現在、スターリンク公式サイトでは2024年8月初旬から標準フラットタイプ(第3世代キット)が提供され、10月には価格も55,000円から49,800円に改定されました。第3世代キットはシンプルなデザインとなり、通常の住宅などへの設置にはパイプアダプターの購入が推奨されています。有線LANポートを備えたWi-Fi6ルーターが標準付属しており、有線環境の構築もより容易になっています。

個人・法人問わず全国で工事受付中

クラウンクラウンは、個人宅から事業所、各種施設、ビル、山小屋、大使館、観測所、病院まで、多様な場所での施工実績があります。エリア外でも実力のある協力業者と提携し、施工の仕様設計やノウハウも共有しているため、安心してご依頼いただけます。

茨城県龍ケ崎市のスターリンク取り付け

静岡県や長野県のスターリンク設置工事も多いのですが、茨城県のように当社事務所(埼玉県さいたま市)からそれほど遠くないエリアでスターリンクの設置工事でした。
集合住宅では、事前に管理組合の許可が必要です。クラウンクラウンではこういった事前の許可申請の一部についても無料でサポートを行っています。

他社で現地調査後、当社で工事

今回の工事は数か月前からやり取りを行っており、ようやく工事が実現した事例です。
当初は別の工事会社へ相談をし、現地調査も行っていただいたようですが、取り付け方があいまいで「不安定なので保証できない」という回答があったため、不安になって当社にご相談をいただいた事例です。

金具を二つ組み合わせる案

最初に来たテレビアンテナ専門会社の案では、金具を二つ使ってできるだけベランダから外に離し、通信エリアとなる空を広く確保する方法を提案されたそうです。実際の提案写真も拝見しましたが、当社では検討しない斬新な方法でした。サイドベース(取り付け金具)にさらにサイドベースを足すことで外に突き出したい気持ちはわかりますが、コンクリート用金具にBS用金具を組み合わせても、壁から飛び出すのはせいぜい30cm程度です。それならもっと大きな金具一つで済ませたほうが安全だろうと思います。
戸建てとは異なり、集合住宅は周りにも多くの方が住んでおり、取り付け場所も5階と高所だったため、不安定な取り付け方はできる限り避けるべきだろうと思います。

今回の取り付けは金具を二つ、ただし使い方が異なる

今回当社で行った取り付け方法は、マンションの屋上の手すりなどでも行っている方法で、上下に二つ、サイドベースを固定する方法です。
以下の画像は事前カウンセリングとしてLINEで当社から送った画像です。

URのベランダへスターリンクの設置
緑が金具、青がマスト、赤がスターリンクアンテナを表しています。

当社ではこういった事前カウンセリングに力を入れており、無料で対応しております。※現地調査は有料です。
またこういった画像や資料をマンションや団地の管理組合に提出していただく際に利用していただいたりします。

保守点検

一般のお客様に対して保守点検契約は行っておりませんが、今回は1年ごとの有料点検を事前にご予約をいただきました。今後1年ごとにご連絡し、日程を調整して点検にお伺いするお約束になっています。

アンテナの返品

今回ご相談をいただいたのは8月でした。手元にあるのは第2世代キットでしたが、すでに第3世代のアンテナキットが発売されていました。
今回の工事についていえば、第3世代キットの方が適していることと、UR(団地)の設置許可をいただくための時間的に猶予を考えると、無料返品期間中に一度返品していただいて、新しいものを再購入していただくことを提言しました。
返品はやや手間がかかったようですが、手元にあったスターリンクは無事無料で返品することができたそうです(送料も無料)。

スターリンクを北向き以外に設置する

スターリンクは北に向けて設置することは有名かもしれませんが、なぜ北向なのかは明言されていません。
北半球の場合は北向きで、南半球の場合は南向きなので、まず単純に考えられるのは北に向けたほうが通信エリア内に入る衛星の数が多くなることが考えられます。
また、スターリンクはいくつかの周波数帯を用いて通信を行っていますが、そのうちの一つであるKu帯(12-18Ghz)がBS放送の周波数(11.7-12.2Ghz)と干渉する可能性があります。総務省に確認したところ、このためBSと同じ方向からの電波(Ku帯に限るかどうかは未確認)送信を制限しているそうです。つまり南西方向からはスターリンクの電波が制限されているので、そちらには向けないほうがいいということだと考えられます。

今回は北側のベランダに設置

スターリンクがずれています
Starlinkが53°ずれています。

第3世代のスターリンクキットでは、アプリでアンテナの向きを確認しながら方向調整を行います。今回は北向きのベランダではあったものの、正面を向けた時の表示は上記のように53度角度がずれているという判定でした。ただし、実際に53度ずれていたのかどうかは不明です。アンテナの上下角度(仰角)を変更しているため、その影響もあるかもしれません。

実際の測度

スターリンクアプリ|高度なスピードテスト
右がスターリンクの実際のスピードで、下り203Mbps、上り33Mbpsでした

通信範囲にある衛星の数などによって通信速度は変わるため、速度テストを行うごとにこの数値は変わります。ただグラフの青い線を見る限り、このタイミングでは速度は安定しているようでした。

角度をつけた設置方法

2023年の段階で、当社にはマンションベランダのスターリンク設置相談をいくつもいただいておりました。当時は第2世代キットのアンテナしかなく、自動的に北に向いてしまうため、ベランダへの設置は難しいと判断しておりました。ただしお客様ご協力により、南向きのベランダでアンテナを手で持った状態で通信するという方法を試すなど、実証実験を行っておりました。
この時も南の空が開けており、そちらにアンテナを向ければ十分な速度が出ることが確認できておりました。そこで今回モーターが内蔵されておらず方向が勝手に変わることのないアンテナであれば十分利用に耐えうるのではと考えておりました。
そこで、通常の角度よりもより広く空いたスペースにアンテナを向けることで、できるだけ広い通信エリアを確保できる設置方法として、通常のマストではなく先端が少しまがった特殊なマストを用意しました。
なお、北向きとは限らないベランダへの設置方法について、スターリンク(スペースX)では推奨ではないものの禁止されているわけではないことを事前に確認しています。

スターリンクへの質問(ベランダへの取り付けについて)
スターリンクへの質問とその回答

センシティブな内容を含むため内容は非公開とさせていただきます。

今回の工事料金

※記事編集時点(2024年10月)の料金表に基づく価格です。
料金は変更の可能性があるため、詳細はご相談ください。
施工場所によっては同じ内容でも別途「エリア別出張料金」「有料駐車場代」がかかる場合があります。

UR団地へのスターリンク工事

5階バルコニーにアンテナを設置し、小窓からケーブル取り込み
¥ 114,950
  • スターリンクアンテナ設置工事一式
記事公開時価格
  • スターリンク基本設置料金(以下の標準内容を含む) 81500円
  •  集合住宅工事

    通常の(他種)工事では戸建て向け工事に追加費用が掛かります

  •  書類作成のための事前カウンセリング

    管理組合へ許可申請をする際の書類作成の一部補助を含みます

  •  チューブによるケーブル配線

    現在は原則としてナイロンチューブに統一されています

  •  換気口または小窓からの通線

    木造モルタルで許可のある場合は標準の穴あけ・通線・屋外防雨入線プレート・屋内コンセントカバー工事一式工事も含む

  •  ケーブル穴防護パイプ

    木のささくれなどからケーブルを保護します(穴あけがあった場合)

  •  サイドベース追加及びマスト延長

    取り付け可能な場合は二つ目のサイドベースの取り付けおよびそれに伴うマストの延長

  • 5階・階段作業 3000円

    3階から1階上がるごとに1000円

  • パイプアダプター 10000円

    第3世代アンテナ用キット用パイプマウントアダプター(当社用意の場合)

  • 特殊マスト 10000円

    先端を曲げてある特殊マスト

  • 消費税 10450円

あとがき

茨城県では企業様へのスターリンク導入事例などもありますので、できる限り早めに事例を公開したいと思います。

期間限定でキャンペーンを行っています

2024年10月中の申し込みで、11月末までの工事において、一部割引キャンペーンを行っています。詳しくはお気軽にお問い合わせください。
また、マンション等への取り付けについても若干のキャンペーンを行っております。マンションへ導入したい方もお気軽にご相談ください。

静岡県の別荘地に設置

別荘地のスターリンク設置というと、当社の近辺では軽井沢の事例が多いのですが、実は静岡県でもいくつかの事例があります。特に裾野市ではたまたまですがご近所で4件の建物で設置実績があります。
実は裾野市には高級別荘地があり、入り口に規制のバーゲート(有料駐車場の出入り口にあるようなもの)が設置されている場所もあります。静かで涼しく、穏やかな場所なのですが、数少ないネガティブな要素として「光回線が来ていない」ということが挙げられます。インターネットの選択肢が0ということではないのですが、高速で使い放題のものはないかもしれません。そこでスターリンクの設置はとてもいい選択肢なのですが、なかなかスターリンクの契約や設置の情報が少なく、ハードルが高いと感じる方も多そうです。

先日裾野市の別荘でご依頼いただいた方から、是非これはご近所の方にもお勧めしたい、ということで事務所へ資料を持って行ってくださいました。
後日金額のわかるチラシがあったらいいなと管理事務所の方からご連絡をいただき、急遽金額入りのチラシを作りました。

スターリンク別荘チラシ
こちらは実際のチラシからエリア別出張料金を除いたものです

このチラシのPDFリンクはこちら(スターリンクの別荘への導入案内)

当社の最初のスターリンク設置事例は静岡県から

何度か触れたことがありますが、当社の最初のスターリンクの設置事例は静岡県熱海市のマンションでした。
2022年の年末でしたが、情報が少ない中お客様とのスケジュール調整も難しく、なおかつ「期待通りでなければ返却可能期間(30日)以内に返品したいので、この日一日で終了してほしい」というリクエストでした。
当時は今のようなノウハウを持ち合わせていたわけではなく、なおかつマンションの屋上で現地調査のない中、できる限りお客様から頂いた写真と海外の設置事例などを頼りに工事の仕様を組み立てる必要がありました。
残念ながら海外の設置事例は素人DIYかせいぜいその延長程度のクオリティであり、当社の品質基準とは大きな差がありました。これは日本で要求される品質との違いだけでなく、自己責任ではなく顧客へ提供するサービスとしての責任があるという違いもあります。
接続や設置で使える金具の見当もままならず、一回の工事で終わらせるために接続用の部品と設置金具を合わせて10万円程度用意して伺いました。
工事は成功で、2年近くたつ今でも不具合は起きていないようです。もちろん工事としては大赤字でしたが、今後もしっかりとした高品質な取り付けサービスを提供するうえで、非常に大切な一歩だったと思います。

熱海市の土石流災害

2021年7月3日に熱海市伊豆山土石流災害が発生しました。この時の被害はその後も長く影響し、光回線が引けずにいた地域もありました。災害も人災でありながら多くの方が亡くなったことなど、言葉にするのが難しい出来事でした。
その後、そういった地域でもスターリンクが生活や地域復興の役に立っていたらいいなと願っています。
最近はメディアでも熱海市の復興を取り上げていることがあります。観光地として再スタートしているというのは応援したいですね。
熱海市伊豆山復興計画

静岡県のスターリンク設置実績

静岡県はとても広いですが、当社では現時点で以下のエリアにスターリンクを設置した実績があります。

  1. 熱海市
  2. 裾野市
  3. 富士市
  4. 御殿場市
  5. 駿東郡小山町
  6. 掛川市
  7. 富士山
この中でも裾野市が一番多く、十里木別荘地をはじめ複数個所での設置事例があります。
富士山は標高3000m超の山小屋でしたが、これは静岡県側の山小屋でした。工事は非常に大変でしたが、過酷な状況でスターリンクを運用されても大丈夫だった、ということがとても貴重なデータとして蓄積できました。

スターリンクの工事会社を選ぶポイント

業者選定のポイントは以下の通りです。

  1. 許認可
  2. 実績
  3. 品質
  4. 明朗会計
  5. 工事金額
それぞれの解説は後述

スターリンクが日本でサービスを開始してから2年になります。そして今ではいくつもの工事会社がスターリンクの取り付けを請け負っていたり、請け負ったことがあるだろうと思います。ただし、まだまだ施工実績を公開できているところは少ないのではないかと思います。
当社でも実際の施工数を考えると、公開している施工事例は少なく、施工事例の公開の手間についてはよくわかっています。
ただ公開できるレベルの工事を行っていなかったり、公開している工事も海外の事例と同じようなものだったりすることも少なくない印象です。さらに言うと、スターリンクの設置に必要な電気工事業の登録をしていない違法工事の場合もまだまだあります。
これは個人向け設備工事業界では課題なのですが、順法意識が高くなく、法律の確認を怠っている会社が多いことが原因だと思います。一件大手に見える会社でさえ、この電気工事業の許可のみならず、石綿についても何も知識がない場合さえあります。
家電量販店では今やエアコンやアンテナ工事の際も石綿の調査が必要です、と大きく掲示しているぐらいですから、もしかすると一般消費者の方がこの辺りはよくご存じかもしれませんね。
※当社は石綿に関する国家資格者が複数名在籍しており、社内で適切に処理できる体制を整えています。

許認可

工事業者選びのポイントですが、今述べたように、まず大事なのは許認可です。
当社では地方で協力会社を募っていますが、ここでも同様に絶対的に必要なのは許認可です。
許認可や資格の有無と腕の良さは関係ないという人も中にはいますが、無許可工事とは無免許のタクシー会社と一緒です。どんなに看板が立派でも絶対に利用してはいけません。
確認方法は簡単で、会社のウェブサイトに電気工事業の許可番号が掲載されているかどうかです。ウェブ上に掲載するのは必須ではありませんが、営業所に掲示することは必須なので、それを考えると会社概要には掲載してしかるべきでしょう。

実績

当社はアンテナ専門工事会社なのでスターリンクの設置もお任せください!
これは一昔前なら理解できなくもないのですが、実際に設備工事歴30年以上、特にアンテナ工事に特化した会社を立ち上げて13年の僕から言わせると、スターリンクの工事の肝はアンテナの固定部分ではありません。高所作業になれている部分はアドバンテージですが、肝はケーブルの配線と通線です。これは電気工事の方が強い分野です。
このようにテレビアンテナとは異なる特徴を持った工事なので、スターリンク自体の施工実績こそ参考になるかと思います。
また、すでに当社でもスターリンクの他社施工の手直しを何度か行っています。これらは「スターリンクの工事が簡単だ」と思って工事を行ったところが自分では直せない、または施主が同じところに任せたくないというご要望で行った工事です。工事のポイントは企業秘密ですが、やはりそういった部分をよくわかっていない、一件目から利益を取ろうと思って材料や人件費(時間)を削っているということが見て取れました。
ちゃんとした工事を行うには、一件目は赤字か高額になるのが当然だと思います。つまり、実績があると適正価格で高品質な工事が期待できるということです。

品質

前項の実績と関係してくるところですが、品質は非常に重要です。実績があれば品質が高いと単純に言えるわけではなく、実績が多くても品質が伴っていない会社も山ほどありますね。これはその実績(施工事例)から丁寧な工事を行っているか、適切な材料を使っているかなどを読み取る必要があると思います。または単純に「貴社の工事品質(工事仕様)を教えてください」でも確認できると思います。

明朗会計

恥ずかしながら当社も分類されるネット集客の工事業者では、まだまだ不明瞭会計の会社が多いです。なんとなく金額が書いてあっても、実際に総額でいくらかかるのかがわからない。担当によって工事料金が変わることがある。など、いかに消費者をだますか、ということに力を入れている会社が多いのも事実です。
料金表が公開されていない場合でも、例えば施工事例を例にとって「この工事は総額いくらですか」と聞いてみてもいいと思います。

工事金額

工事をお願いする際に、予算と工事会社のマッチングは大事だと思います。もちろん安いに越したことはないのですが、金額が最初の判断材料になると失敗します。
そのため、上記の内容を判断したうえで、工事金額が予算内で収まるかどうかを判断しましょう。

ちょっとしたブログとして書くつもりだったのですが、面倒なコラムみたくなっちゃいました。大事なことなので気が向いたら別のコラムなどでまとめたいと思います。

はじめに

静岡県裾野市でスターリンク設置工事とテレビアンテナの手直しを行いました。お客様は以前、テレビアンテナ工事で仕上がりに不満があり、アンテナ線が風で屋根に当たるなどの問題を抱えていました。今回、スターリンク設置のご依頼と併せて、アンテナ工事の手直しもご相談いただきました。

工事前の状況と課題

工事前のコンセントプレート
工事前のコンセントプレート

スターリンクルーター設置場所近くの100Vコンセントプレートです。このコンセントを拡張し、ケーブル取り出し口を追加する必要があります。コンセントプレートを開けてみると、壁内の状況が分かりました。

コンセントボックス内のさび
コンセントボックス内のさび

コンセントボックス内の固定用ビスが錆びていました。これは壁内の湿度や気密性に問題がある可能性を示しています。
気密性を高めることで、壁内への湿気侵入を防ぎ、建物の寿命を延ばすことができます。

スターリンク設置工事の詳細

コンセント拡張
コンセント拡張

コンセントプレートを2列用に拡張するため、石膏ボードを切り開いています。安全のため、助手がコンセントを持ち上げて作業しています。
作業にはマルチツールを使用し、石膏ボードを正確に切断しました。

騒音対策用の2重ボード
騒音対策用の2重ボード

石膏ボードを切り開くと、さらにもう一枚の石膏ボードがありました。これは裾野市特有の騒音対策として設置されたものです。
お客様によると、自衛隊の演習による騒音対策として、鉛付きの石膏ボードが使用されているとのことです。

防音用鉛付石膏ボード
防音用鉛付石膏ボード

防音用の鉛板が接着された石膏ボードです。切断や廃棄の際には注意が必要です。
鉛板は柔らかいため、マルチツールで切断できますが、産業廃棄物として適切に処理する必要があります。

穴あけ場所の確認
穴あけ場所の確認

2階のコンセントボックスから1階を見下ろし、貫通穴の位置を慎重に確認しています。
貫通穴が外壁や他の設備に影響しないよう、事前に入念な確認を行います。

下穴貫通
下穴貫通

室内から小さな下穴を開け、屋外から仕上げの穴を開ける手順です。これにより、壁の仕上がりを美しく保てます。

仕上げ開口後
仕上げ開口後

外から27mmの穴を開けた状態です。アンテナ取り付け位置からの配線経路に問題がないか改めて確認しています。穴あけ個所、ルーター設置場所を最初に検討しお客様とカウンセリングしていることが大前提です。

貫通穴保護パイプ
貫通穴保護パイプ

貫通穴にスリーブパイプを挿入し、変成シリコーンで隙間を埋めています。これにより、気密性と防水性を高めます。

スターリンクディッシュ取付
スターリンクディッシュ取付

スターリンクディッシュを設置し、キャリブレーション中の様子です。自動的に最適な方向を向きます。

テレビアンテナ手直し工事

アンテナ補修
アンテナ補修

以前のアンテナ工事では、配線が適切に固定されておらず、風で屋根に当たる問題がありました。今回は配線の固定と美観の改善を行いました。
詳細については今回は省略します。
お客様が抱えていた不安を解消し、安心してお使いいただける状態に改善しました。

工事完了後の確認

耐候性チューブによる配線
耐候性チューブによる配線

ディッシュ取付後、ケーブルを耐候性チューブに通し、壁面に固定しています。防雨入線カバーの下地も取り付けています。

パテ仕上げ
パテ仕上げ

貫通穴の隙間を難燃性パテで埋めています。これにより、気密性と防虫性を確保できます。

選べる防雨入線カバー
選べる防雨入線カバー

壁の色に合わせて黒の防雨入線カバーを取り付けました。4色から選べるため、外観に調和します。

防気カバー取付
防気カバー取付

コンセントとケーブル取り出し口に防気カバーを取り付けています。電気工事士の資格を持つスタッフが安全に作業しています。

室内取付終了
室内取付終了

コンセントカバーを取り付け、スターリンクルーターを設置しました。ケーブルは当社で用意したマジックテープでまとめてあります。

工事終了後のスピードテスト
工事終了後のスピードテスト

下り速度195Mbpsを記録しました。快適なインターネット環境をご提供できました。
これは2023年の工事ですので、衛星が大きく増えた現在ではもっと速い速度が出ているかもしれません。

今回の工事料金

記事作成時(または更新時)の料金表をもとにご案内いたします。

裾野市のスターリンク設置工事

耐候性チューブの取り付けや穴あけ個所の気密処理などもすべて含めた金額です
¥ 89,650
  • スターリンク設置工事(2階壁面・屋根下)
  • 穴あけ工事
  • 貫通穴保護パイプ設置
  • スターリンクケーブル保護チューブ(ナイロン)
  • 防雨入線カバー設置
  • 屋内コンセントプレート仕上げ
  • 壁内防気カバー取付
  • ステンレスビスによる取り付け
  • 変成シリコーンによる防水(ビス穴も含む)
標準工事

まとめ

今回の工事では、細部にまでこだわり、安心・安全な施工を心がけました。お客様からは、「これで安心して過ごせます」と喜びの声をいただきました。静岡県裾野市でスターリンク設置やアンテナ工事をご検討の方は、ぜひ当社にご相談ください。